...今まで殊勝な女だとばかり思っていた自分の愚かさはどうだ...
有島武郎 「或る女」
...年を重ぬるに従つて段々愚かさが増して来た...
石川啄木 「葬列」
...それは自分の愚かさを相手に知らせるだけだからです...
梅崎春生 「Sの背中」
...そんな愚かさの慕情のせいなのだが...
高見順 「如何なる星の下に」
...振舞うた我の愚かさよ...
太宰治 「乞食学生」
...執拗な妖怪のために既に命を捨てようとした其の愚かさを顧みて...
田中貢太郎 「魔王物語」
...初めて自分のきたなさと不作法と「平素(ふだん)の」服装でリュクサンブールに散歩に行く非常な愚かさとを気づいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何という非現実的な・取るに足らぬ・贅沢な愚かさに耽(ふけ)っているのだ...
中島敦 「狼疾記」
...下らない自慢をしたからである! 彼女はつくづく自分の愚かさ加減が恨めしく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そして愚かさうに...
堀辰雄 「聖家族」
...自己犠牲の愚かさを学びました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...だんだんに彼の先程(さつき)の所謂「愚かさ」が解り...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...いまさらおのが愚かさ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...凡(すべ)ての惨事は人間の愚かさと不注意と無自覚とに帰せしめてゐるかのやうに起重機は傲然(がうぜん)と突つ立つてゐた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...決して愚かさと等しいものではありません...
宮本百合子 「幸福のために」
...愚かさと極度の不確実との確かな証拠である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私たちはその志を拒むような愚かさを犯してはならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...さてもおれは心つきながら心せなんだ愚かさよ...
山田美妙 「武蔵野」
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