...さっきの微笑の愚かしさが潜んでいないのを信ずる事ができた...
有島武郎 「或る女」
...急テムポでもつてやたらに踊り狂つてゐた愚かさに気がつくやうなことではいけない...
薄田泣菫 「独楽園」
...愚かなるわれら杞人(きひと)の後裔(こうえい)から見れば...
寺田寅彦 「時事雑感」
...彼は愚かにも彼の妻宛に手紙を出して...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...愚かにも水差をつかんでかけつけて来ると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...平和の象徴たる愚かな橄欖(オリーブ)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...と言って従来の例を追うのも愚かなこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつぞや水の中に千両箱を三つ隠した曲者(くせもの)のことを思い出したのでしょう、しかし、大川では人目が多い上、この汐具合では、千両箱は愚か、香箱も隠せそうはありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いずれも愚かは無かったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愚かな俺は、ねる時も側をはなさずにそれ等の手紙を愛撫した...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...「愚かな朝の話」「公園へ行く道」「砂浜」それ位書いた...
牧野信一 「貧しき文学的経験(文壇へ出るまで)」
...――それで樽野の一刹那の愚かな不吉な妄想も消え失せたから好かつたものの...
牧野信一 「円卓子での話」
...愚かにも何度でもくり返して行く...
三好十郎 「肌の匂い」
...変ってくれと希望するのは愚かである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ吾々の愚かさの故に...
柳宗悦 「民藝四十年」
...もっとも愚かな者より愚かで無知なのだ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...それより愚かな事にも...
横光利一 「欧洲紀行」
...外国での無理な恰好を急いでつける工夫の愚かなことを...
横光利一 「旅愁」
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