...かくなっては三友人と全く等しき愚妄に陥ったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...愚ものらしく笑いました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...私も及ばずながら何かと愚見を開陳いたしたものでございましたが...
太宰治 「右大臣実朝」
...おれが愚図で、いくじなしで、女の腐ったみたいだからだ! だいたいおれは、やつらの感情を尊重しすぎるんだ! ようし、待っとれよ! いまに思い知らせてやるからな! おれは断じて、ふざけた真似はゆるさんぞ、業つくばりめが! よし、ここにこのままいて、あの女が払わんうちは、こうして頑張っていてやる! ブルルッ!……今日という今日は、おれは怒(おこ)ったぞ、ほんとに怒ったぞ! あんまり怒ったもんで、膝がしらががくがくして、息がつまりそうだわい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...愚(おろか)な狂人(きちがひ)どの...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...今日尚ほ局外に中立して自由黨の爲に自ら起つの愚を爲さゞるのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...こんな所(とけ)え愚図ついてちゃつまんねえや...
豊島与志雄 「土地」
...自分が今更斯の如き論議を提出するの愚を笑ふかも知れぬ...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...斯様(かよう)な愚劣極まる殺生をするために...
中里介山 「大菩薩峠」
...年頃まで過したのも無理のないことであつたよ」老人は苦しい息を繼ぎながら愚痴(ぐち)つぽく話し續けるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何を愚圖々々してゐる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さいわい自分の放心ぶりは彼等に愚直凡庸な人物であるかのような印象を与えているから...
久生十蘭 「黒い手帳」
...賢いにしろ愚かにせよそういうのが十人のうち九人以上で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはり旧(もと)の自縄自縛に陥ってしまっているそのミジメさ……愚昧(おろか)さ……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...愚かないたずらに舌をうごかされな...
吉川英治 「上杉謙信」
...愚の限りぞ」との...
吉川英治 「私本太平記」
...従来語るのを好まなかった事もまた自分の愚や辱もあえて記録したつもりではある...
吉川英治 「年譜」
...「――何でと問うも愚(おろ)かだ...
吉川英治 「源頼朝」
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