...強(しい)て方向(むき)を変えさせられた風の脚が意趣に砂を捲(ま)き上(あ)げた...
有島武郎 「カインの末裔」
...おッ母さんがやって来るのも、その相談だから、そのつもりで、吉弥に対する一切の勘定書きを拵(こさ)えてもらいましょう」こう言って、青木が僕の方を見た時には、僕の目に一種の勝利、征服、意趣返し、または誇りとも言うべき様子が映ったので、ひょッとすると、僕と吉弥の関係を勘づいていて特に金ずくで僕に対してこれ見よがしのふりをするのではないかと思われた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...双方の意趣をふかめるもとになったと申します...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...意趣ばらしにそういう悪事を謀(はか)ったのだった...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...せめてもの意趣晴しをしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...小さな弟子(でし)に向かって意趣晴らしをするのであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」しかし身体は彼に意趣返しをした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...またどうやら意趣(いしゅ)ある者の悪戯(いたずら)ではないかという気がしたのは...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...さてまた自叙伝の読みつぎ――「コノ年、親父ヤ兄ニ云イ立テテ、外宅ヲシテ割下水(わりげすい)天野右京トイッタ人ノ地面ヲ借リテ、今迄ノ家ヲ引イタガ、ソノ時、居所ニ困ッタカラ、天野ノ二階ヲ借リテイタウチニ、俄(にわか)ニ右京ガ大病ニテ死ンダ故、イロイロト世話ヲシタガ、ソノウチ普請モ出来、新宅ヘ移リ居ルト、右京方ニテハ跡取ガ二歳故、本家ノ天野岩蔵トイウ仁ガ、久来ノ意趣ニテ、家督願ノ時六(む)ツカシク云イ出シテ、右京ノ家ヲツブサントシタカラ、イロイロ揉(も)メテ片附カズ、ソノ時、オレガ本家トハ心安イカライロイロナダメ、トウトウ家督ニサセタ故、天野ノ親類ガ悦(よろこ)ンデ、猶々(なおなお)アトノコトヲ頼ミオッタカラ、世話ヲシテイルウチ、右京ノオフクロガ不行跡デ、ヤタラニ男グルイヲシテ、フダンソウドウシテ困ルカラ、セッカク普請ヲシタガ、ソノ家ヲ売ッテ外ヘ越ソウト思ッテ、右京ノ子金次郎ガ頭向キヘ云イ出シタラ、ソノ取扱ガ云ウニハ、今オ前ニ行カレルト、アトハ乱脈ニナルカラ、一両年居テクレロト云ウカラ居タガ、人ノコトハ修メテモ、オレガ内ガ修マラヌカラ困ッテイタラ、或老人ガ教エテクレタガ、世ノ中ハ恩ヲ怨(あだ)デ返スガ世間人ノ習イダガ、オマエハコレカラ怨ヲ恩デ返シテミロト云ッタカラ、ソノ通リニシタラ追々内モ治マッテ、ヤカマシイババア殿モ、段々オレヲヨクシテクレタシ、世間ノ人モ用イテクレルカラ、ソレカラ、人ノ出来ヌ六ツカシイ相談事、カケ合イソノ外何事ニ限ラズ、手前ノ事ノヨウニ思ッテシタガ、シマイニハ、オレニ刃向ッタヤツラガ、段々シタガッテ来テ、ハイハイト云イ居ル、コレモカノ老人ガ賜物トシ嬉シク……」ここまで来ると神尾は少し耳――ではない、眼が痛い...
中里介山 「大菩薩峠」
...長短凡そ三十篇、格調高雅、意趣卓逸、一讀して作者の才の非凡を思はせるものばかりである...
中島敦 「山月記」
...「手前(てめえ)は言い寄って弾(はじ)かれた意趣返しに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...せめてこれが意趣晴しさ...
牧野信一 「街角」
...いわくサンドミンゴ・デラ・カルザダで一女巡礼男に据え膳を拒まれた意趣返しに...
南方熊楠 「十二支考」
...自分には意趣遺恨を受ける覚(おぼえ)は無い...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...三年も過ぎた今日になってその意趣をききに来たとは...
山本周五郎 「百足ちがい」
...お米には毒を呑まされた意趣もあるし...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...武蔵に意趣のあるわけでもない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いわれのない意趣は立たぬ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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