...僕の意識してゐるのは僕の魂の一部分だけだ...
芥川龍之介 「闇中問答」
...しかし僕の手の震へてゐることは僕自身はつきり意識してゐた...
芥川龍之介 「歯車」
...此等の鑑定は唯自分がそれを意識してゐない場合にのみ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...おたけから来た手紙が二つに折ってしまいこまれてあるのを意識していた...
有島武郎 「星座」
...心の底の底では人殺しを意識していた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...「日本軍が? それとも綾子さんが?」皮肉を俺は意識して言ったあと...
高見順 「いやな感じ」
...腹の中では意識していたのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...既に生を意識しての世界に属する言葉である...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...人情として笑ふ事が必ず不可能である場合にも必ず意識してヘラ/\と笑ふ...
長與善郎 「青銅の基督」
...私(わたくし)にさえ面白けりゃ」色々な方面において自分と夫の隔離を意識していた彼女は...
夏目漱石 「道草」
...一定の政治的目的を意識して営まれるといふ点に存することになるであらう...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...今日までのこと明日からのことを意識していて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...日本中の大動亂と前途の暗黒を意識してゐたかが分る...
吉川英治 「折々の記」
...彼はこの頃意識して...
吉川英治 「新書太閤記」
...日本中の大動乱と前途の暗黒を意識していたかがわかる...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...眼や耳には意識しても...
吉川英治 「宮本武蔵」
...小林氏はもちろんそれを意識しておられるであろうが...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
...それに反して花鳥風月のごとき自然の美に対しては彼らのとる態度が美的受用である事を自ら意識していた...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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