...宏と実の双生児(ふたご)を引立てて意気揚々と出かけて来た...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...いずれの点から考えても、神がわれわれ人間を作ったのは、こういうことをさせるためだったに違いない、すなわち、夢中にかわいがり、喋々喃々(ちょうちょうなんなん)し、美しく着飾り、鳩のようになり、牡鶏(おんどり)のようになり、朝から晩まで恋愛をつっつき回し、かわいい妻のうちに自分の姿を映してみ、得意になり、意気揚々として、反(そ)りくり返ることだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...親戚の二人が何やら意気揚々として立去ると...
永井荷風 「ひかげの花」
...その時、仏頂寺が急に思い立ったように、「どうだ、宇津木、これから白川郷(しらかわごう)へ行ってみないか、飛騨の白川郷というのは、すてきに変っているところだそうだ」二十四ここに不思議なこともあればあるもので、名古屋の城の天守閣の上に、意気揚々として、中原の野を見渡している道庵先生の姿を見ることです...
中里介山 「大菩薩峠」
...その嫌疑が晴れるまでは、相当の処分を受けて牢屋住まいをも致すべき身が、こうして青天白日の下に、名にし負う名古屋城の、ところもあろうに、天守閣の上へ立って、意気揚々として、遠く中原の空をながめているなんぞは、脱線ぶりとしても、あまりあざやかに過ぎます...
中里介山 「大菩薩峠」
...亡命太子は趙簡子の軍に擁せられて意気揚々と黄河を渡った...
中島敦 「盈虚」
...意気揚々と伊東へ引きあげた...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...意気揚々として帰って行った...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...意気揚々と引きあげて行った...
火野葦平 「花と龍」
...ヘプバン編集長が例の封筒を意気揚々と掲げてきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...彼等が意気揚々と繰り込んで来る光景を遠くから眺めると楯をかざした一列縦隊の兵士が調練をしてゐるやうに見えた...
牧野信一 「鱗雲」
...僕の友は幸福な恋に酔ひながら金髪の恋人の腕をとつて意気揚々と帰朝して...
牧野信一 「なつかしき挿話」
...意気揚々と河堤を指して行くのであつた...
牧野信一 「南風譜」
...皆なと一処に意気揚々と東京へ引きあげる決心だつたから――...
牧野信一 「南風譜」
...意気揚々とその欲望を遂げるのです...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...S=街道意気揚々と武蔵等二名が...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...子僧は? 意気揚々と窓枠を叩きながら...
横光利一 「頭ならびに腹」
...意気揚々と、インドの王子(プリンス)然たる足どりで、彼はそのあたりを散歩する...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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