...実にかの演戯者たる愛国義胆の維新改革先達もまた意外となしたるや必せり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...長谷川の開会の辞半ばにして突如臨監の警官から解散を命じられたことは吾々主催者として最も意外とするところであった...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...顧ふに閣下は彼れが曾て急激なる自由主義の論者として慓悍猛戻なる言動ありしを記憶し以て其の今日に於て反つて閣下等の主張せる国家万能主義を迎合するの態度を意外とするならむ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...アンリ四世の誓投詞にそういうことがあるのはわしの意外とするところだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この境遇は私に取っては別に意外というほどの事ではない...
永井荷風 「監獄署の裏」
...こんなところで兵馬に遭(あ)うことをまことに意外と思い...
中里介山 「大菩薩峠」
...意外といえば意外だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...二十三同居人とは言いながら、離れた本館の方に在(あ)って、常にお銀様のために、工事と計画の参謀と、その監督に当っている人ですから、突然こうしてここへ来ようとは思っていなかったのですから、意外というのは、ただそれだけなのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...受取ってもそれほど意外とも感じなかったものばかりである...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...何人(なんぴと)も意外としないものはあるまい...
新渡戸稲造 「自警録」
...上のご寵愛(ちょうあい)になったのは意外ともまた意外...
久生十蘭 「鈴木主水」
...意外といっても決して誇張ではない...
久生十蘭 「魔都」
...ただ我々の意外とすることは...
柳田国男 「山の人生」
...や?」彼が意外としたのは...
吉川英治 「私本太平記」
...これをたれより意外としなかったのも彼だろう...
吉川英治 「私本太平記」
...於犬(おいぬ)」これは意外といった顔つきの藤吉郎であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...家臣がみな意外としたのはむしろ当然であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「さもあろう」秀吉は、意外ともせず、ひとまず眠るがいい、疲れたであろう、そち達、一睡(いっすい)の後、あらためて寄ろうと云った...
吉川英治 「新書太閤記」
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