...家代々の宿怨(しゅくえん)におそろしく意地張りであったのだ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...男同士の意地張りとか...
谷崎潤一郎 「幇間」
...ゲーレスの心は全く意地張りのリネツトに傾いて居つたので(all his heart was with wilful Lynette)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...その当座は自分の意地張りからわざと破(こわ)してしまったあの恋愛にいやな気持が残ってならなかった...
徳田秋声 「縮図」
...一時の意地張りからとは云えないものが感ぜられてきた...
豊島与志雄 「反抗」
...ただ、齢が齢故、病状の進行が遅いし、意地張りで、こんな病気位と、大して気にも止めていないから、大変、青年達は見込み外れをするかも知れないが、それは、今の所、何っちとも云えないであろうと思う...
直木三十五 「死までを語る」
...大名の行列に対する意地張りでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...意地張り出したのがよけいなことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「そう云う国へ行って見よと云うに主も余程意地張りだなあ」と又ウィリアムの胸の底へ探りの石を投げ込む...
夏目漱石 「幻影の盾」
...そりゃ髷(まげ)で釣るところは女だから少しは禿げますさ」「禿はみんなバクテリヤですばい」「わたしのはバクテリヤじゃありません」「そりゃ奥さん意地張りたい」「何でもバクテリヤじゃありません...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...だが意地張りずくだから...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...そんな意地張りをなさるものではありません...
原民喜 「雲雀病院」
...別段それが意地張りの厭味といふ調子ではなく...
牧野信一 「山彦の街」
...夢子の意地張りなところを作者が非常に買つてゐるのが面白かつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...意地張りの我儘者に對する作者の同情が...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...想ふに岡田夫人は意地張りの我儘者であらう...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...「ひとりで死ぬなんて! 一緒に行くよ」五月二十三日私はあなたの口もとに微笑をあなたのその眼に意地張りの光をあなたの胸から出てくる傲慢に気づいている...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...つい道すら譲れん意地張りになるとみえる...
吉川英治 「私本太平記」
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