...せめてその足音が遠くなるようにと、心の中にいのっていたが、意地わるく、その重くるしい足音は、いつまでたっても、二人の頭上から去らなかった...
海野十三 「火星兵団」
...意地わるをたくらんで...
海野十三 「火星兵団」
...その狐の眼がさらに一層意地わるく光った...
大杉栄 「続獄中記」
...意地わるい表情におびえるのだ...
太宰治 「正義と微笑」
...意地わるくするのでございます...
太宰治 「男女同権」
...知つて私に意地わるく教へないのだ...
萩原朔太郎 「宿命」
...意地わるの後明人事係はいった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...母御前(ははごぜ)の意地わるに逆らふやうの事は君として無きに相違なけれどもこれ第一に心がけ給へ...
樋口一葉 「ゆく雲」
...「意地わるしてごめんなさい...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...一向意地わるそうでもないし...
宮本百合子 「明るい工場」
...偶然話の合間に云われた一語(ひとこと)に執してものを云うとなれば意地わるのようでもあるが...
宮本百合子 「女の歴史」
...実感でわかるように、とおっしゃったこと、大意地わるです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「そんな意地わるなことを仰しゃるのは...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...意地わるく横を向く...
吉川英治 「江戸三国志」
...関羽の瞼に泣いたあとがあるのを見て意地わるくたずねた...
吉川英治 「三国志」
...おゆるしなされませ」「どうして」と、意地わるく、「さいぜんから見ていたが、一人の客へは、普門品(ふもんぼん)の一句へ、紅筆(べにふで)で蓮華散(れんげち)らしを描いて与え、老婆の客へは、空也和讃(くうやわさん)の一章を、葦手(あしで)書きにしてやったではないか」「ま……」いよいよ、顔あからめて...
吉川英治 「私本太平記」
...六波羅も意地わるく...
吉川英治 「私本太平記」
...木蓮(もくれん)の花の白い女の肌にも似た姿が意地わるい媚(こび)のように彼には見えた...
吉川英治 「親鸞」
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