...他に何か不愉快な事を思い出しでもなすつたのか...
鈴木三重吉 「桑の実」
...どうせ私に愉快なことばかり書いてあるはずはないのだから...
谷崎潤一郎 「鍵」
...年の若いサラリー・マンには決して愉快なことでもなく...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...馬車の黴臭い内部は、その湿(しめ)っぽい汚(よご)れた藁と、不愉快な臭気と、薄暗さとで、幾らか、大きな犬小屋のようであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その中で覚えず笑い出してしまった最も愉快な場面は...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...彼女にとってはあまり愉快なものではなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...しかして彼らはいかにしてその愉快なる生活をなすを得たるか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...愉快なことでしょうか? 私はあの人たちのありのままの姿を見て取っています...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...毎朝不愉快な思いをしたことがあったのを思い出した...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...五十五こういう不愉快な場面の後(あと)には大抵仲裁者としての自然が二人の間に這入(はい)って来た...
夏目漱石 「道草」
...なかなか考えていらあハハハハ」と迷亭は細君の訴(うったえ)を聞いて大(おおい)に愉快な気色(けしき)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...こういう視線の戦いをつづけて行くのは決して愉快な事ではなかった...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...確かに個人的には愉快なやつではないし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...今考えてみれば愉快な思い出だ...
人見絹枝 「世界記録と私」
...私はとうとう彼の不愉快な監督にすっかり憤慨してしまい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...……あの青海原を悠々と泳げ廻れたらどんなに愉快なことだらう! 来年こそは屹度上達して...
牧野信一 「秋晴れの日」
...おどろきと不愉快な表情をしてつっ立ち...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...そういう行為の無責任さが不愉快なのだというだろうと思う...
宮本百合子 「女の自分」
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