...泣きつかれのあとに似た不愉快な睡気(ねむけ)の中に...
有島武郎 「或る女」
...非常にゆっくりした然し愉快な会話を交換した...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...不愉快なながい沈黙が後に待っているのも何んともしがたい全くいやな時間であった...
上田広 「指導物語」
...あんな不愉快な人形を連想させるやうな物は買ひたくないものだといふやうな事をすら思はせられた...
相馬御風 「実物と模型」
...僕はちらと不愉快なものを感じた...
太宰治 「パンドラの匣」
...あまり愉快な部屋ではない...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...グリゴリイが以前からいだいていたある不愉快なけがらわしい疑惑を...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...不愉快な色合のものでもありました...
豊島与志雄 「道標」
...上野の図書館には定めて保存されてある事ならんとは思へど不便にて且つ不愉快なれば猶行かず...
永井荷風 「古本評判記」
...じれったそうに不愉快な顔をするたびに小夜子は悲しくなる...
夏目漱石 「虞美人草」
...島の生活は決して愉快なものではなく...
野村胡堂 「楽聖物語」
...折角快晴をたしかめて一家打ちそろつて愉快な舟遊びを試みたのが...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...見応への充分にあつた証拠には、愉快なものとか、さわがしいものとか、ギヤグ沢山なものでゞもないと、稍もすれば退屈しようとする気の毒なフアンである僕が(ブルツクス映画では、いつも僕は別なのだが)――、特別なブルツクスフアンといふことを別にしても、あの静かな長さを、息を殺して見続けてゐたといふことでも自ら点頭けるのである...
牧野信一 「淪落の女の日記」
...喇叭の方は吹き込んでいる後ろから時々文芸部の人に子供が写真を撮される時のよう頭を喇叭の中へ押し込まれたりまた引き離されたりして決して愉快なものじゃない...
正岡容 「わが寄席青春録」
...これは病人が病気に故障がある毎によく起こすやつでこれ位不愉快なものは無い...
正岡子規 「死後」
...不愉快な生活の中に...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...舟木 お前が不愉快なら私は不愉快以上だよ...
三好十郎 「冒した者」
...または愉快な話が語り伝えられているのであります...
柳田國男 「日本の伝説」
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