...〔譯〕惻隱(そくいん)の心偏(へん)すれば...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...一番うれしそうでした……」それは正造の苦衷をなぐさめようとする惻隠の響であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...決してことが運ばないのです」議席の誰も彼も膝つき合せて悲懐を聴かされるような惻々たる響に打たれて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その一言にこめられた複雑なおもいが俺に惻々(そくそく)と迫ってくる...
高見順 「いやな感じ」
...こう申しますので私は……」惻々として悲しみが胸に溢れてくると見えて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...惻々(そくそく)として私の胸を打ってきた...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...今日それを読んでも何かしら惻々(そく/\)として胸を打つものがあり...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...彼にしては柄(がら)にもなくあの好人物の老大納言に惻隠(そくいん)の情を催して...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
......
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...惻々として人心を打たずには置かない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...何んともいへず惻々とした氣もちになつて參ります 又...
堀辰雄 「「古代感愛集」讀後」
...問わず語りに胸にひびく惻々(そくそく)たるものもあったのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...まったく惻隠憐憫の情をゆたかにもったモンテーニュには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...惻々(そくそく)とわが陣営の上にそれを告げ迫っている心地がする...
吉川英治 「上杉謙信」
...彼の人生観へも惻々(そくそく)と二月の東風(こち)のように冷たい息吹きをかけられた心地がした...
吉川英治 「黒田如水」
...惻々(そくそく)と...
吉川英治 「三国志」
...惻々(そくそく)と胸のつまる心地がするのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...惻々(そくそく)と懐しさを感じるのであった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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