...それよりも道端の雑草に心を惹かれるらしく...
田中英光 「箱根の山」
...少なくも山の手の貧しい屋敷町の人々の軒並に破裂しでもするような過度の恐慌を惹き起さなくてもすむ事である...
寺田寅彦 「流言蜚語」
...自分を惹着(ひきつ)けてゆくようにさえ思われた...
徳田秋声 「あらくれ」
...新庄は瞬間ちよつと惹きつけられはしたが...
徳田秋聲 「浪の音」
...それが特別な興味を惹(ひ)くとか...
徳田秋声 「風呂桶」
...本体である物そのものが吾々の表象に感覚という結果を惹き起こす原因だということは...
戸坂潤 「科学論」
...彼の心は惹かされた...
豊島与志雄 「野ざらし」
...村落(むら)から村落(むら)へ野(の)を渡(わた)る時(とき)女(をんな)の姿(すがた)は人目(ひとめ)を惹(ひ)くべき要點(えうてん)が一つも備(そな)はつて居(ゐ)なかつた...
長塚節 「土」
...気象学者の注目を惹き...
中谷宇吉郎 「雪」
...平次に心惹(ひ)かれて殺す心が鈍り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...妙に人の心を惹(ひ)くいじらしさがあったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それにもまして人を惹きつけたのは...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...又しても何か兇悪な事件が惹き起されようとしているととれるのである...
久生十蘭 「魔都」
...なお誘惑に惹かれ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...町の心は妖(あや)しい力で蝙也のほうへぐんぐん惹付(ひきつ)けられた...
山本周五郎 「松林蝙也」
...……なにかが兵庫を惹きつけていたのだ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...このことは供給の減少を惹起し...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...アラビア人の刺戟によって惹き起された未知の世界への関心である...
和辻哲郎 「鎖国」
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