...しかも彼が先達たる中三権頭兼遠の人物を想見せざる能はず...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...又いかに造型意識そのものが直ちに信仰と倫理とにつながるものとして重大視されていたかを想見することが出来る...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...数百載の下に立(たち)て之を想見す...
津田左右吉 「史論の流行」
...何か颯爽(さっそう)たる風雲児が庸三にも想見されたと同時に...
徳田秋声 「仮装人物」
...夫婦きりで軽井沢における愛と芸術の幸福な彼の生活を想見して...
徳田秋聲 「歯痛」
...想見するに難くない*...
戸坂潤 「技術の哲学」
...其言動の激烈なりしこと以て想見す可し而も世間彼れの疎狂を咎めずして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...人間の新世紀を想見する時...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...余は今明治年間残存の江戸浮世絵師が歿年を掲げて浮世絵滅亡の状(じょう)を想見せんとす...
永井荷風 「江戸芸術論」
...以て天智天皇の剛邁果敢の英主なりしを想見すべしいにしへの近江縣は湖濶く稻の秀國うつそみもよきうつゆふのさき國大和すみ棄てゝうべ知らしけむ志賀の宮どころ滋賀つのや秋田もゆたに湖隔つ田上山はあやにうらぐはし弘文天皇山陵白妙のいさごもきよき山陵は花木犀のかをる瑞垣志賀宮の舊蹟を見て此の山陵を拜すれば一種の感慨なき能はず世の中は成れば成らねばかにかくに成らねば悲し此の大君ろ卅日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...この意味において今夕(こんせき)の会合に一般以上の重大なる影響を想見するのである...
夏目漱石 「三四郎」
...長煙管(ながぎせる)を黒柿(くろがき)の縁(ふち)へ叩きつける様を想見する諸君もないとも限らないが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...神田氏の雀躍(じゃくやく)想見(おもいみ)るべし...
福澤諭吉 「蘭学事始再版之序」
...どうせ長くいないことを想見(そうけん)したものか...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...蘭軒のために奈何(いか)に苦しかつたかを想見した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...想見先生崛起時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...大概此出來事によつて想見することが出來よう...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...吾人は濃情なる父と子が幼孫を傍らに侍せしめて往事を語り悲喜交(こも/″\)至れるの状を想見して彼等の為に祝せずんばあらず...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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