...惱心地定かならぬまゝに...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...むしろさうした取揃はない美しい女子の惱みは...
田山花袋 「道綱の母」
...その心より物凄き憤怒を棄つることあらば敵將いたく惱むべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...而して彼が心中に惱み乍らも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...長い懊惱の日々のあとで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...北方の冷たい霧の中で一體自分は何を思ひ惱んでゐたやら...
中島敦 「環礁」
...彼(かれ)が惱(なや)まされた僂麻質斯(レウマチス)は病氣(びやうき)の性質(せいしつ)として彼(かれ)の頑丈(ぐわんぢやう)な身體(からだ)から其(そ)の生命(せいめい)を奪(うば)ひ去(さ)るまでに力(ちから)を逞(たくま)しくすることはなく...
長塚節 「土」
...よく雙方の故事故典で惱まされました...
夏目漱石 「『傳説の時代』序」
...美しくも惱ましい歎きの姿です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...淺黄裏(あさぎうら)の工面の良いのを惱ませ一枚摺(ずり)にまで謠(うた)はれた名代の女だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...姉のお北が清五郎に附き纒(まと)はれて惱み拔いて居る上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不思議に惱ましい痛々しさでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尋常ならぬ子煩惱(こぼんなう)などは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そしてどうしてもあなたから永久に引き離されなくてはならないと思ふ事が恐れと苦しみで私を惱まします...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...若しその涙が彼を惱ましたなら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...少からず雨風(あめかぜ)に惱まされて歸つたときでも...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...しかし四時開場の時間迄をどうして暮さうかと暫時(しばらく)考へ惱んだ末...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...かうでも無いと思ひ惱み...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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