...彼は惰力に流されて何もしないで過ごしている...
...制作物の完成が遅れたのは、スタッフたちの惰力が原因だった...
...惰力から抜け出して、新しい挑戦をしてみたい...
...この仕事には、惰力を振り払って、自己管理能力が求められる...
...惰力に陥らないよう、日々の生活に意識を向けるようにしている...
...惰力で筆を執っていてもイツマデ経(た)っても油が乗って来なかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...有体(ありてい)にいうと『其面影』も『平凡』も惰力的労作であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...今現に実測(じっそく)によると本船は四十ノットの快速力で走っているじゃないか」「惰力(だりょく)で走っているのじゃないですか」「そうかしらん」といっているうちに...
海野十三 「戦時旅行鞄」
...その惰力(だりょく)で今は敵を押しているのだ...
海野十三 「諜報中継局」
...その惰力さえ尽き果てて...
大隈重信 「我輩の智識吸収法」
...やり始めると惰力で仕事がとにかくしばらくの間は進行した...
徳田秋声 「黴」
...徳川幕府は、列祖の余威に拠(よ)り、社会の惰力は、その旧に仍(よ)りて運動を改めず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...この意味に於て惰力という概念も正しくないであろう...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...その法則から直接に生ずる惰力によって行なわれるのだから...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...即ち又筆に依つて自然に生じて來る所の惰力を利用して...
内藤湖南 「北派の書論」
...艪の手が止ると船は惰力を以てずうつと汀まで進む...
長塚節 「隣室の客」
...惰力で二十間も飛んだ...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...死直後の惰力(だりょく)的動悸(どうき)を打って...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...幾種類もただ並べて惰力のように薬をのまない方がよいということです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かの文士としての生涯の惰力が...
森鴎外 「なかじきり」
...船は忽(たちま)ちゴースタンして七千噸(トン)の惰力をヤット喰止(くいと)めながら沖へ離れた...
夢野久作 「難船小僧」
...意志の惰力で案外平氣な氣持ちですらすらと切符が買へた...
横光利一 「悲しみの代價」
...小生自身もまた前の頽廢期間の惰力から逃れ得ずに相手さへあれば二日でも三日でも酒に浸つて醒めなかつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索