...そしてトロ族の惨虐性(ざんぎゃくせい)と復讐心(ふくしゅうしん)とが...
海野十三 「海底都市」
...「あッ」と私はあまりの惨虐(ざんぎゃく)な光景に目を閉じました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...実戦さながらの闘争や惨虐(ざんぎゃく)が一万五千人の観衆の前に...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...奴隷の軍隊としての惨虐性を中国において遺憾なく発揮した...
田中英光 「さようなら」
...われは惨虐と、貪汚(たんお)と、漂浪と、爛(ただ)れたる恋と、飽くことなき血を好む――と、お銀様は強(し)いてこれをいおうとしたが、おぞくも涙にくれて、それは立消えとなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...近づく者に多少の惨虐を加えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間が左様に自然の惨虐に苦しめられなければならないのはどうしたものでしょうかね...
中里介山 「大菩薩峠」
...世にも惨虐なことをしてのけたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人情も何もなくこんな惨虐な事をやったのである...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...力が正しく働くか、力が悪く働くか、力が搾取的に働くか、力が共存的に働くか、によって、人類が幸福であるか、不幸であるか、惨虐であるか、平和であるかに分かれるんだ」小倉は、船内において最大、最高の、公、私、いずれにもわたる権力の所有者である船長が、その一切の暴力的背景を置き忘れて来たために、この短時間の間に、五倍の太さの腕を有する三上の一喝(かつ)の下(もと)に、縮み上がらねばならぬという喜劇を見た...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...戦場の惨虐な光景に恍惚となるくだりが見えている...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...「ニコラス二世並びにその家族に加えられたる惨虐の真相」というタイトルのもとに...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...決してそんな惨虐なことの出来る女ではないのです...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...現在科学的拷問は惨虐を極め...
槇村浩 「我々は牢獄で何をなすべきか」
...原子兵器使用の惨虐に抗議している文学者は...
宮本百合子 「現代文学の広場」
...松岡の眼付は惨虐にそのしなえた優しさを踏みしだいて...
室生犀星 「三階の家」
...快い惨虐な場面を見せられるような気がするのであった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...頭領(かしら)の四郎でさえ手を下し得ない惨虐(さんぎゃく)をこの男は平気でやる...
吉川英治 「親鸞」
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