...如何にも惨憺たる処だった...
芥川龍之介 「上海游記」
...この惨憺たる壁際には...
石川啄木 「閑天地」
...実にこの惨憺たる悲境に於て...
石川啄木 「閑天地」
...この惨憺たる有様を訴うることが出来るか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...あの惨憺たる眺めは...
高見順 「いやな感じ」
...男は惨憺たる大恥辱を受けるにきまつてゐる...
太宰治 「お伽草紙」
...ああまでしなければ立ち行かなくしたヨーロッパ大戦以来の惨憺たる不幸を見れば...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...各種の高級蔬菜の栽培に惨憺たる苦心を払った...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...平次は部屋の四方から、家の構造をひと通り見て、地理的な関係を胸に畳んでから、膝行(いざ)るように中に入って、惨憺たる死骸を、恐ろしく丁寧に見ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...赤貧の山人苦心惨憺たるものがある...
平野長蔵 「尾瀬沼の四季」
...こやつが担がれて惨憺たる悲鳴をあげる態を想像すると...
牧野信一 「鬼涙村」
...季節の不良によるちょっとした食物の不足をすら惨憺たる凶饉たらしめるのであり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そこに惨憺たるものがある...
宮本百合子 「「結婚の生態」」
...これだけの言葉のうちに代々の舞台上の聖人の惨憺たる研鑽の結果が籠(こ)められている事は申すまでもないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...実に惨憺たる敗北だったが...
吉川英治 「三国志」
...惨憺たる敗北の血と泥にまみれている...
吉川英治 「三国志」
...常勝将軍をもって誇る彼アルセーヌ・ルパン今は惨憺たる敗北また敗北...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...果してピサロの探検隊は惨憺たる状態にあった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??