...通路は極めて悪い――これ程惨憺たる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...この惨憺たる壁際には...
石川啄木 「閑天地」
...自分の前途の惨憺たる有様を想見するより外(ほか)に何らの答を為し得ない...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...惨憺たるものでした...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...その惨憺たる実情に歎声をもらして帰った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...全篇悲惨の調を帯び悲哀惨憺たる記事を以て満たさる...
高木敏雄 「比較神話学」
...特に北海道の米作は三分作とか四分作とかいう惨憺たる状態である...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...そこまで持って行くにはだいぶ苦心惨憺たるものがあったのだろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それは惨憺たる魅惑というか...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...私はもう惨憺たる部屋の中へ入り込んで居りました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...こういう惨憺たる島の明け暮れに...
久生十蘭 「ノア」
...必ず惨憺たる苦心を経て後始て間違のない所を掴む...
二葉亭四迷 「旅日記」
...こやつが担がれて惨憺たる悲鳴をあげる態を想像すると...
牧野信一 「鬼涙村」
...何ともいえない哀れ惨憺たるその……...
正岡容 「小説 圓朝」
...季節の不良によるちょっとした食物の不足をすら惨憺たる凶饉たらしめるのであり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...自分の手で消滅させておきたい……なぞいうアラユル惨憺たる母性愛を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...――惨憺たる敗戦である...
吉川英治 「三国志」
...惨憺たる敗北の血と泥にまみれている...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??