...いよいよ惨めになるばかりである...
太宰治 「自作を語る」
...また其惨めさがそれと察せらるゝほどであつたが...
田山録弥 「アンナ、パブロオナ」
...実家といふ背景のないものゝ惨めさは...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...惨めな生活らしい様子だった...
豊島与志雄 「椎の木」
...たまらなく惨めだったんだ...
豊島与志雄 「操守」
...猶更ちっぽけな惨めなものに見えた...
豊島与志雄 「道連」
...恐らく二十五年度もあのような惨めな現象はつゞくのではないかと思えます...
原民喜 「惨めな文学的環境」
...何処であろうが、到るところ、この世の中では、あの冷酷無情な、がさつで惨めな、汚ならしく黴の生えたような下層社会の中でも、或はまた単調で冷淡な、いやに退屈に取りすましたような上流社会の間でも、人は必ず一度や二度はまだそれまでに出逢ったこともないような現象に出逢って、生涯、夢に見ることもないような感情に胸をときめかせることがあるものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...神よ! これが惨めな有様ではないのか?」という絶望の叫び声が起ってきたのであった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...私より惨めな人はいるだろうか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...シルバデール令夫人も不愉快とか惨めなことは避けられるぜ」「あなた無しで出来るのだったら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...自分が孤独、不幸、惨め、とは夢にも思ってない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...私が惨めだというのに」「本当ですか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...お蝶は、ふと、この家の生活(くらし)のことなどを考へると、惨めに、夢から醒めた...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...さうしてこの惨めな遁走を励ますために...
牧野信一 「妄想患者」
...すなわちこれに烙印するに最も惨めな狭隘な偏見の奴隷をもってし...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...あれやこれやと彌縫(びほう)するためにだけ利用されるという惨めな状態に陥ったのであった...
宮本百合子 「現実に立って」
...どんなに惨めな思いをしなければならなかったかしらと思うわ...
横光利一 「旅愁」
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