...或は力の及ばざらんを惧(おそ)る...
芥川龍之介 「上海游記」
...もっともK君を劬(いたわ)りたい気もちの反(かえ)ってK君にこたえることを惧(おそ)れているのに違いありません...
芥川龍之介 「手紙」
...郡視學に疑はれる惧(おそ)れがある...
石川啄木 「葉書」
...七万七とガラッ八の争いの嵩(こう)ずるのを惧(おそ)れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幾度も/\――徳之助がそのまゝ逃げ出しでもするのを惧(おそ)れるやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...父の身辺にすこしの危惧も警戒もしなかった...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...今では先に自分のあのやうな痴想に惧れを抱いて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...「山崎」の所謂酢に化せしめてしまひさうな危惧を感じてゐるのだ...
牧野信一 「素書」
...ついには枯れてしまう惧(おそ)れがありましょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...見とがめられる惧(おそ)れがあるので...
吉川英治 「江戸三国志」
...かかる時代には話せば話すほど分らなくなる惧れもある...
吉川英治 「折々の記」
...誤る惧(おそ)れがある...
吉川英治 「剣の四君子」
...わしはその点を危惧(きぐ)しているのだ」と...
吉川英治 「三国志」
...敵の目につく惧(おそ)れも多いの」「昼は...
吉川英治 「私本太平記」
...それに応じて稲葉山へ行くことを惧(おそ)れていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...鉾(ほこ)を御当家に向け直すような惧(おそ)れがないとは限りません...
吉川英治 「新書太閤記」
...盧俊儀(ろしゅんぎ)も何か密(ひそ)かな危惧(きぐ)を抱かずにいられなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...関(かか)り合(あ)いを惧(おそ)れて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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