...惜しげもなく断(ことわ)ってしまうのです...
芥川龍之介 「開化の良人」
...儲けのあまりを惜しげもなく使って店を飾り立てた...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...彼女は耐(たま)らなく残り惜しげだった...
谷譲次 「踊る地平線」
...彼女は惜しげもなく「これみんなで頒(わ)けておあがり」と...
徳田秋声 「縮図」
...惜しげもなく投げ出されてる彼女の肉体は...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...白井は名残惜しげに...
永井荷風 「来訪者」
...彼女は恋人にさよならの挨拶を惜しげもなく言わせた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...黒く多き髮の毛を最(いと)惜しげもなく引つめて...
樋口一葉 「うつせみ」
...掉尾(とうび)の大功を惜しげもなく割愛して...
穂積陳重 「法窓夜話」
...圓遊の速記を見ると、異人館、ヒンヘット、馬駆(競馬)、奈良の水害、自転車競争、権妻二等親、甘泉、リキュール、フラン毛布、西洋料理と、明治開化の種々相が、皮相ではあるが、南京玉をちりばめたように、惜しげもなく、随所に満ちあふれ、ふりこぼれている、あたかも黙阿弥のざんぎりものの、仕出しのセリフを見るように――...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...例の三郎兵衛のしわぶきの音――のこり惜しげに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その水は惜しげもなく川へあけてしまい...
山本周五郎 「青べか物語」
...名残り惜しげな姿もあり...
横光利一 「旅愁」
...いかにも口惜しげに告げました...
吉川英治 「江戸三国志」
...口惜しげに申しておりました...
吉川英治 「新書太閤記」
...惜しげもない末期の光芒(こうぼう)を世の闇に染めだしていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...残り惜しげな顔もある...
吉川英治 「親鸞」
...性善坊や朝麿の口惜しげな顔を...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??