...口惜しくも本船はたくさんの貨物とともに海底ふかく沈んでしまった...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...「乾飯は惜しくもないが...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...こんなに急いでこの病院を去つて了ふのが惜しくもあつた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...洋々たる前途を望みながら惜しくも彼は逝ってしまいました...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...自分と共に朽ち果てさせてしまうのは餘りにも不憫(ふびん)であり惜しくもある...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...一時の汽車で名残惜しくもお別れ...
種田山頭火 「其中日記」
...惜しくもなるぢやありませんか」「ぢや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...千兩箱は惜しくもないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口惜しくもあつた...
萩原朔太郎 「宿命」
...さりとて口惜しくもある...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...残り惜しくも別れたが...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...口惜しくも何ともないの――たゞ...
牧野信一 「南風譜」
...なくなったとしても惜しくも何ともない物を失うのが何だってこわいのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...惜しくも歴史は中絶しました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...以前集められたものは惜しくも焼失したけれども...
柳田國男 「地名の研究」
...惜しくもそのときには早や科学という分析力の方向が...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...惜しくも見失ったところですよ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そゞろに殘り惜しくも振返へられた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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