...然し愛の本体は惜みなく奪うものだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...牛肉で酒を飲んだ揚句飯を食つてゐるところへ此の報知を得たので私は自分の浅ましさを振り返つて口惜しかつた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...物そのものゝために惜しみ...
種田山頭火 「其中日記」
...二人へのおつきあいの時間が惜しまれてきた...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...偽筆本をつかまされた口惜しさに...
永井荷風 「来訪者」
...また愛惜を感じてはならないと思ったからでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...これも口惜し紛(まぎ)れに遺言状を握つて行つたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ヒステリカルにキンキンならされるのを惜むまでだ――きんぼうに連れられて...
長谷川時雨 「神田附木店」
...更(ふ)けゆく歳(とし)を惜(を)しみもせず...
樋口一葉 「曉月夜」
...いゝタイプで惜しいが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...次善的なあらゆることが惜しく思われて来ます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...帝は惜しく悲しく思召(おぼしめ)された...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それを口惜しい、残念だと思ふと同時に、痛切に心の空虚を感ずる...
森鴎外 「妄想」
...微生(びせい)を惜しみましょう」「ありがたい」黄蓋は彼の掌(て)をとって...
吉川英治 「三国志」
...しばし人の親として名残り惜しげの眼(まな)ざしをこらしていたが...
吉川英治 「三国志」
...正成へ抱いていた思慕と深い惜しみは...
吉川英治 「私本太平記」
...一刻をも惜しんで報(し)らせに急ぐ生涯(しょうがい)一期(ご)の場合にあるのだ』すると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...一兵でも惜しむように...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索