...椰子はあまりの幸福に恍惚として...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...我こそと己惚(うぬぼれ)の鼻を撼(うご)めかして煩さく嬢様の許(もと)へやつて来たのは斯(か)ういふ連中だ子...
内田魯庵 「犬物語」
...こんなところを通ったことがある〉頭のしびれるような恍惚(こうこつ)を感じながら...
梅崎春生 「幻化」
...そんなに自惚れるものではない...
薄田泣菫 「茶話」
...フランス文学のN君はエスプリとエランの恍惚境を望んでドライブしているらしく...
寺田寅彦 「ゴルフ随行記」
...「先生が何うして好子さんに惚れたろつて...
徳田秋聲 「水ぎわの家」
...自分の自惚(うぬぼ)れであることを彼はよく知っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただその恍惚(こうこつ)たる様をながめるのみでなすところを知らない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分ながら惚々(ほれぼれ)と見ています...
中里介山 「大菩薩峠」
...百尺竿頭(ひゃくせきかんとう)に上(のぼ)りつめたと自任する人間の自惚(うぬぼれ)はまた急に脱落しなければならない...
夏目漱石 「思い出す事など」
...門野が寐惚(ねぼ)け眼(まなこ)を擦(こす)りながら...
夏目漱石 「それから」
...卑下(ひげ)して用いる彼自身の言葉でいうと彼の己惚(おのぼれ)は...
夏目漱石 「明暗」
...惚氣交(のろけまじ)りに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...惚れましたと書く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...恍惚(うっとり)として...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その春子さまにおっ惚れたくせにそいつをおっ惚れたんだとは自分でも気が附かなかった加減が...
三好十郎 「樹氷」
...聽いても聽かなくても大概の女は尠くとも何時も惚れられ續けてゐるわよ...
室生犀星 「末野女」
...留さんは女房に惚(ほ)れきっていたのだ...
山本周五郎 「留さんとその女」
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