...ファニーばかりでなく母までが感に入ってそのなめらかな話し振りに聞き惚れた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...人はぎらぎら輝くいいまわしに目を瞠り、恍惚となる...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...「惚太郎」の話を始めた...
高見順 「如何なる星の下に」
...「安淫売に惚れることはない」俺は惚れそうなのだ...
高見順 「いやな感じ」
...朝も晩も鯉づくめでございますわ」女はこう云って惚(ほ)れ惚(ぼ)れする声を出して笑った...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...男に惚れるような女ならばかえってまた手を施すことも出来るのであるが...
近松秋江 「霜凍る宵」
...精美の武具を恍惚と眺め終りてアキリュウス...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...思わず七兵衛を見惚(みと)れさすものがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...惚れた女の名を呼んだことでせう」「で?」「それからは大變な騷ぎでしたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金五郎は恍惚となって聞いた...
火野葦平 「花と龍」
...恍惚となつて鍛冶屋がそつと彼女に接吻すると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...」と云つたテルヨの言葉をそのまゝ口真似して恍惚としたり...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...瞑目しながら蓄音機の音に聴き惚れてゐた...
牧野信一 「眠い一日」
...心の恍惚となりて暫し佇みしこと幾度なるを知らず...
森鴎外 「舞姫」
...第十七章 自惚れについてこの章は初版の序文が書かれた一五八〇年に最も近い頃に書かれたエッセーの一つで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ほんの一時の自惚(うぬぼ)れから身を滅ぼしてしまった訳だ...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...私はうっとりと寝床の中で聴き惚れている...
横光利一 「夜の靴」
...男惚れのする肌合いで...
吉川英治 「新・水滸伝」
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