...真実(ほんと)に惘(あき)れたもんだね」「どうしてまたそう作太郎を嫌ったものだろうねえ」おとらは前屈(まえこご)みになって...
徳田秋声 「あらくれ」
...心は嵐の吹き過ぎた後のように惘然としていた...
豊島与志雄 「交遊断片」
...彼は惘然(ぼうぜん)たる状態から身をもぎ離して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は惘然と考え込んだ...
豊島与志雄 「反抗」
...耳を澄ましながら惘然(ぼうぜん)とたたずんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...惘然さのうちには何らの悪意もなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...マリユスは新たに現われてきた自分の地位に惘然(ぼうぜん)としてしまって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...勘次(かんじ)は殆(ほと)んど惘然(ばうぜん)として此(こ)の急激(きふげき)な變化(へんくわ)を見(み)た...
長塚節 「土」
...天下ノ人ヲシテ敢テ言ハズシテ惘レシム...
成島柳北 「阿房山賦」
...八重(やへ)さぞ打(うち)つけなと惘(あき)れもせんが一生(いつしやう)の願(ねが)ひぞよ此心(このこゝろ)傳(つた)へては給(たま)はるまじや嬉(うれ)しき御返事(おへんじ)聞(き)きたしとは努々(ゆめ/\)思(おも)はねど誰(た)れ故(ゆゑ)みじかき命(いのち)ぞとも知(し)られて果(は)てなば本望(ほんもう)ぞかしと打(うち)しほるれば...
一葉稿 「五月雨」
...ややしばらくの間惘然(もうぜん)とそれを眺めていた...
久生十蘭 「地底獣国」
...顔貌が何となく惘乎(ぼんやり)して...
平出修 「逆徒」
...出し抜かれた惘(あき)れ返った眼をしながらも...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...銕太郎は惘然(もうぜん)とした眼つきで...
山本周五郎 「薊」
...彼は惘然(もうぜん)として...
山本周五郎 「日本婦道記」
...弥生はやや久しいあいだ惘然(もうぜん)と刻(とき)をすごした...
山本周五郎 「日本婦道記」
...惘然(ぼうぜん)とこっちを見ていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おせんを抱えて惘然(もうぜん)としているのをみて...
山本周五郎 「柳橋物語」
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