...その暑いための不愉快さが戸惑いをして壁面の絵のほうにぶつかって行ったせいもあるであろう...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...いつも戸惑いしたような感じしかなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...銀子も戸惑いした猫(ねこ)のように...
徳田秋声 「縮図」
...戸惑いさせられますよ...
豊島与志雄 「未亡人」
...戸惑いとは言いながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちょっと戸惑いをした形でいると...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛んでもない戸惑い...
中里介山 「大菩薩峠」
...臨時にそうなったのか、あるいは、酔客の戸惑いか、いずれにしても、部屋も廊下も真暗なのにかかわらず、暗中に人があって、しきりにうごめいていることは確かなのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「天下その真偽に惑い奸(かん)催眠術者の徒忽(たちま)ちに跋扈(ばっこ)を極め迷信を助長し暴利を貪(むさぼ)り思想界を擾(みだ)る」という状態にまでなったのである...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...それつきり行方が判らないさうでハタと當惑いたしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...当惑いたしました……さきほど鶴鍋などとおっしゃいましたが...
久生十蘭 「西林図」
...異様の惑乱に戸惑いながら...
火野葦平 「糞尿譚」
...エレナの戸惑いを救った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...もう臨終かと思われることも多いためにまた尼にさせようかとも院はお惑いになるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ドウ戸惑いをしたものか...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...……数十名の美人は悲鳴を揚げて逃げ惑いつつ片端から狂馬の蹄鉄にかかって行く……肉が裂ける……骨が砕ける……血が飛沫(しぶ)く……咆哮……怒号……絶叫……苦悶……叫喚……大叫喚……...
夢野久作 「暗黒公使」
...ために、蜀兵の潰滅は、全面に及んで、しかも随所個々に殲滅され、関興のごときは、わけて敵に目ざされて、終日、退路を走り惑い、あやうく越吉元帥の鉄鎚に砕かれるような目に幾度も遭った...
吉川英治 「三国志」
...迷惑いたしまする...
吉川英治 「私本太平記」
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