...惆悵(ちゅうちょう)と独(ひと)り帰って来ました...
芥川龍之介 「秋山図」
...或時は陋巷(ろうかう)月を踏んで惆悵(ちうちやう)として咨嗟(しさ)し...
石川啄木 「閑天地」
...吾人豈惆悵たらざるを得むや...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...梨花淡白柳深青 〔梨花(りか)は淡白(たんぱく)にして柳(やなぎ)は深青(しんせい)柳絮飛時花満城柳絮(りゅうじょ)の飛ぶ時花(はな)城(しろ)に満(み)つ惆悵東欄一樹雪惆悵(ちゅうちょう)す東欄一樹(とうらんいちじゅ)の雪人生看得幾清明人生(じんせい)看(み)るを得るは幾清明(いくせいめい)ぞ〕何如璋は明治の儒者文人の間には重んぜられた人であったと見え...
永井荷風 「十九の秋」
...「惆悵(ちゅうちょう)す東欄一樹の雪...
永井荷風 「十九の秋」
...惆悵(ちゅうちょう)として盃(さかずき)を傾くる事二度(ふたた)び三度(みた)び...
永井荷風 「妾宅」
...何という訳もなく唯惆悵(ちゅうちょう)として去るに忍びざるが如くいつまでも彳(たたず)んでいた...
永井荷風 「日和下駄」
...わたしは富士の眺望よりしてたまたま蘇山人が留別の一句を想い惆悵(ちゅうちょう)としてその人を憶(おも)うて止(や)まない...
永井荷風 「日和下駄」
...こんな事も見聞きしなきゃならない」惆然(ちゅうぜん)として牛の歩みを運ぶ平次の人間らしさを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...而かも人をして徒らに惆悵自失に終らしむることなく...
原勝郎 「貢院の春」
...他人のこれに死するものあるを見れば慷慨惆悵(こうがいちゅうちょう)自(おのず)から禁ずる能(あた)わず...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...母虎浜に立ちて望み見ていたずらに惆恨(ちゅうこん)す」と...
南方熊楠 「十二支考」
...惆悵回首思往日...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...惆悵(ちゅうちょう)久しゅうして...
吉川英治 「三国志」
...空しく回(かえ)っては惆悵(ちゅうちょう)怏々(おうおう)として云うべからざるものあり...
吉川英治 「三国志」
...困(こま)ったなア……」ひとり惆然(ちゅうぜん)として...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「どうしたろうなあ!竹童(ちくどう)は」いまも惆然(ちゅうぜん)として小文治(こぶんじ)がいう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...惆然(ちゅうぜん)と独り嘆じていたところだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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