...強いはげしい動悸(どうき)が押えている手のひらへ突き返して来た...
有島武郎 「或る女」
...私の胸は小痛いほどの動悸(どうき)にわくわくと恐れおののいていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...胸が大きく動悸(どうき)をうっていた...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...早鐘のような動悸がしてならないとかと泣き言をならべ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...多分胸の動悸を象徴するためであろうか...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...足もとを見ると――あるにはあるがお雪ちゃんが悸(ぎょ)っとしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...胸の動悸は早くなり...
林芙美子 「雨」
...ゆき子は激しい動悸(どうき)をおさへて...
林芙美子 「浮雲」
...堪へがたい胸の動悸を覚えながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...何か」胸は動悸し...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...「壁の上に九つの影が躍りはねているのが見える」エイリイは、胸が動悸し、手足がしびれたようになって、ひとり言をいった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...胸の動悸を静めるために...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...時に動悸が非常にせわしい事などがあったけれ共...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...動悸をさせてびくびくしながら遣って来て...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...平八は自分の動悸(どうき)が高くなるのを感じた...
山本周五郎 「花も刀も」
...「あゝ自分の妻だ!」胸の動悸は急に高まつて來た...
吉江孤雁 「夢」
...「して今日は?」と新九郎は動悸(とき)めく胸を隠すような声で...
吉川英治 「剣難女難」
...生れて初めて知る大きな動悸(どうき)に音を立てていた...
吉川英治 「源頼朝」
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