...平中はだんだん胸の動悸が...
芥川龍之介 「好色」
...娘の胸の動悸に耳を澄ませるやうな心もちで...
芥川龍之介 「地獄變」
...をのづから心悸(しんき)の高まることがある...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...強いはげしい動悸(どうき)が押えている手のひらへ突き返して来た...
有島武郎 「或る女」
...胸には高く動悸が鳴っている……「おれは娘っ子のようにおっ魂消たな...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...クリストフは胸の動悸(どうき)を押し静めた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...胸の動悸(どうき)を押えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...胸が妙に動悸してきた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...自分の興奮と動悸とを静めるために...
中島敦 「プウルの傍で」
...三度目に呼ばれた時には欄干に捕(つか)まっていながら膝頭(ひざがしら)ががくがく悸(ふる)え出したのです...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...生来(せいらい)心臓の力弱き妾は忽(たちま)ち心悸(しんき)の昂進(こうしん)を支え得ず...
福田英子 「妾の半生涯」
...そして間断もなく不気味な心悸亢進に悩まされ続けるのである...
牧野信一 「心悸亢進が回復す」
...何かに悸(おど)されたやうな気がしたのである...
牧野信一 「素書」
...誰も悸す者がないので彼女は明方になると其処に戻つて来て終日のネグラにしてゐる...
牧野信一 「どうしたら私は憐れな彼女を悸さずに済せるだらう」
...今までとはまるで違った調子に高まって行く自分の胸の動悸をきいているうちに...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...ありありと高い動悸(どうき)を感づきました...
吉川英治 「江戸三国志」
...なにかに渇(かわ)いているらしい唇がその口紅を黒ずませて烈しい動悸(ときめき)に耐えている...
吉川英治 「私本太平記」
...「なぜエ」「まだ動悸が鳴っていて息苦しいンだから……後生……手を離しておくれ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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