...言ふ許りなく動悸(ときめ)いてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...頬はほてり心臓は胸の中で苦しいほど動悸うった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...動悸(どうき)をさしながら透(すか)して見た...
田中貢太郎 「黄燈」
...よその男のもっている純白なハンカチの色にさえ動悸(どうき)のするような一瞬があるのだ...
林芙美子 「恋愛の微醺」
......
広海大治 「サガレンの浮浪者」
...その動悸(どうき)が聞えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...噎返る悸きの嵐に巻かれて幾度となく虚空に抱きついて昏倒しさうであつた...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...「食つてしまふぞ!」と悸したりしてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...自分も何だか酷く動悸が高まつて...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...私は心悸亢進症の患者であつた...
牧野信一 「剥製」
...お蕗の灸といふ言葉は屡々幼年からの私のための悸し文句に用意された...
牧野信一 「剥製」
...泉原は悸乎(ぎょっ)として振返ると...
松本泰 「緑衣の女」
...そういうたまゆらの悸乎としたものは再び彼を捉えて...
室生犀星 「津の国人」
...――ずいぶん強い動悸(どうき)だわ...
山本周五郎 「季節のない街」
...薄い西日を前にして大浪を打つ動悸(どうき)と呼吸の嵐の中にあらゆる意識力がバラバラになって...
夢野久作 「木魂」
...思いがけない人に逢ったような動悸(どうき)さえうった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...こんな大きな動悸(どうき)は覚えなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それでもまだ胸の動悸が頭の芯に...
蘭郁二郎 「魔像」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??