...悶え死をする――それを描かうと思ひついたのは...
芥川龍之介 「地獄変」
...判事はそこに何かの意味を発見しようとして悶えた...
江戸川乱歩 「心理試験」
...私は慾に目がくらんで我意を通そうとする、その板挟みになって苦しみ、悶えぬいた揚句、自殺してしまったんです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...……寝床にもぐりこんだまゝで悶えるばかりだ...
種田山頭火 「其中日記」
...胸がくるしく悶えておりました...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...真暗な中に、宙ぶらりになって、悶えていた...
直木三十五 「南国太平記」
...明かに彼自身にも得体の知れぬ悶えが...
中原中也 「医者と赤ン坊」
...どんなに悶えるか...
南部修太郎 「疑惑」
...絶え間なく悶えているとは――大屋敷の主人は...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...一つのもの音から次のもの音の間に横たわっている静謐もその次にはじまるもののために重苦しく身悶えしている...
原民喜 「悪夢」
...死悶えて行つた無数の隣人たちよ...
原民喜 「鎮魂歌」
...おゝ! 私は後に殘して來たものゝことを考へて悶えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...襲い掛る死の影の下に悶え続けていたのだ...
牧逸馬 「運命のSOS」
...切なさうに身悶えして...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...悶え悶えて跳ね狂ひ...
牧野信一 「僕の運動」
...この悶えのつらいものほど美しい形をととのえて迫(せま)っていた...
室生犀星 「生涯の垣根」
...夫がそのように苦しみ悶えているのを見て...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...共に後を逐(お)おうとして狂い悶えたが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索