...縛(いましめ)の鎖も切れるばかり身悶えをした有樣は...
芥川龍之介 「地獄變」
...死ぬほどに苦しみ悶えながら彼女の純潔が奪われていく瞬間を想像すると...
有島武郎 「星座」
...動物園の膃肭臍(おっとせい)のように身悶えした...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...この二つの悩みに悶えぬいていたので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...ひとりで身悶えするのですが...
太宰治 「風の便り」
...仕事が、――純粋に運筆することの、その苦しさよりも、いや、運筆はかへつて私の楽しみでさへあるのだが、そのことではなく、私の世界観、芸術といふもの、あすの文学といふもの、謂(い)はば、新しさといふもの、私はそれらに就いて、未(ま)だ愚図愚図、思ひ悩み、誇張ではなしに、身悶えしてゐた...
太宰治 「富嶽百景」
...悶(もだ)え悶え...
田中英光 「オリンポスの果実」
...終日終夜、悶え通した...
種田山頭火 「其中日記」
...勿論それは張りも悶えも苦しみも何もなしに...
田山花袋 「道綱の母」
...將軍心に魂に且つ憤り且つ悶え...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...真暗な中に、宙ぶらりになって、悶えていた...
直木三十五 「南国太平記」
...あの人に触れ得ぬ悶えをまやかす事が出来る...
長與善郎 「青銅の基督」
...身を悶える)忠太郎 喜八...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...お前のなかには「美しい破片」のために苛まれている微かな身悶えがありはしなかったか...
原民喜 「夢と人生」
...狂気じみた身悶えして...
平出修 「公判」
...上体を激しく身悶えるので...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...もっと憐れ深く悶えているに相違ないのであった...
松永延造 「職工と微笑」
...共に後を逐(お)おうとして狂い悶えたが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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