...人の悶々措(お)く能はざる極貧の境涯に淡然として安住するを得るに至れり...
石川啄木 「閑天地」
...盛返す勇気もなくて悶々(もんもん)数年の後...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...尤もこの悶々の場合にこれより以上に玉成(ぎょくせい)する事はとても出来なかったろう...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...悶々やる方ないおもいのために...
高見順 「いやな感じ」
......
田中貢太郎 「愛卿伝」
...悶々(もんもん)の情を胸の中に納めていると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...余は満腔(まんこう)の不平を吐(は)く所なきに悶々(もんもん)した...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...暁方(あけがた)まで悶々(もんもん)するのだが...
徳永直 「冬枯れ」
...このただごとならぬ悶々の情...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...烈(はげ)しい情火に反転悶々(もんもん)することだった...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...終日反転悶々して苦しんだが...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...メアリは寝床に入っても悶々と考えていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...悶々と考えながら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...寄るとさはるとたゞ騒々しく女の美しさばかりを讚へてゐて、悶々としたり、感傷的(センチメンタル)になつたりして堂々廻りをしてゐるなんて、一体、諸君!」故意(わざ)とらしい演説口調で重さうに腕組をすると、さつき何か云ひ出さうとした見るからに元気者らしい剽軽(ひようきん)な男は、「田八は直ぐに真面目さうな顔をするんで厭になるな...
牧野信一 「まぼろし」
...男が悶々と悩み惑う時...
吉川英治 「剣難女難」
...煩悩悶々(ぼんのうもんもん)と...
吉川英治 「私本太平記」
...悶々(もんもん)として眠られぬ幽窓(ゆうそう)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...悶々と自分を持てあましているかに見えた...
吉川英治 「親鸞」
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