...この小説には、悲劇的な恋愛によって愛する人を追い求め、悲運の末に彼女の前に重出する男性が登場する...
...悲運つづきのその商賣を一緒になつて盛り返して呉れと云ふのであつたさうだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...全滅の悲運に陥った...
海野十三 「地球発狂事件」
...稲代はかかる悲運に陥(おとし)いれた種蒔の若者達を...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...他の食料品や酒類の納入者もだいたいパン店と同様の悲運に陥った...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...関白殿が此のような悲運にお遇いなされるのも治部殿が讒言(ざんげん)をなされたからじゃと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...わが身の悲運をかこつのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...暗き死と凄き悲運はおほひ去る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...自分達の一家の悲運を思い出すと...
直木三十五 「南国太平記」
...九谷焼も同じような悲運に会って...
中谷宇吉郎 「九谷焼」
...木登らずと何の択(えら)むところなしと云う悲運に際会する事がないとも限らん...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...彼女の美貌(びぼう)が彼女を悲運におとしたのである...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...彼等は悲運(ミゼール)から救ってくれるはずだった唯一の希望があとかたもなくケシ飛んでしまった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...俺を悲運に沈湎(ちんめん)させた卑小な気質に報復するのに...
久生十蘭 「湖畔」
...原級生の悲運だつた...
牧野信一 「貧しき文学的経験(文壇へ出るまで)」
...自分ほど悲運な人間はないなどと語れるうちは...
吉川英治 「折々の記」
...遂にその後長沙の地を守りきれない悲運に会してしまった...
吉川英治 「三国志」
...お落ちあれば――何ぞきょうの悲運を敵に与え返すことのできぬわけがありましょうか...
吉川英治 「三国志」
...英雄の末路はおよそ悲運ときまったものです...
吉川英治 「源頼朝」
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