...一昨年以来菊が私に示した悲壮な態度...
會津八一 「菊の根分をしながら」
...昨日までは愛すればこそ、一種の恐れをさえ抱いていたこの人と、今駈落(かけおち)をしているのだと思うと、悲壮な様な、甘い様な、名状(めいじょう)出来ない感じで胸が痛くなった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...沢山(たくさん)の悲壮な犠牲者などを並べあげていったが...
徳永直 「冬枯れ」
...その悲壮な光景が...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...そしてこの方面においては悲壮な性質を帯びていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その悲壮な苦悶(くもん)や崇高な蔑視(べっし)や貞節な情熱の真摯(しんし)さなどのために...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の悲壮な決心がどういうものであったかは...
豊島与志雄 「道化役」
...」――こういう悲壮な言葉は...
豊島与志雄 「文学以前」
...その悲壮な色に駒井が動かされました...
中里介山 「大菩薩峠」
...大いに悲壮なつもりの決心をした...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...その秋の汝の胸を破るかな!」の悲壮な声調で始まつてる「秋」の詩...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...これからはじまる新しい療養生活に悲壮な決意の姿をしていた...
原民喜 「美しき死の岸に」
...与右衛門は悲壮な眉をして云った...
吉川英治 「鬼」
...ひそかに抱いていた悲壮な決意をそのまま映(うつ)して...
吉川英治 「私本太平記」
...御生害を――』太守の悲壮な声は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...彼の悲壮な一戦は...
吉川英治 「親鸞」
...その悶え方は、かえって、悲壮な顔や、憂鬱(ゆううつ)な眉のできる人間よりも、強いものかも知れなかった...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...悲壮な顔いろはして戻ったが取乱れた容子もない後ろ姿だった...
吉川英治 「源頼朝」
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