...不安な気分と悲壮な感じ...
梅崎春生 「狂い凧」
...彼の悲壮な痩我慢(やせがまん)を裏切って...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...県出身の若き将校らの悲壮な戦死を描いた平凡な石版画の写真でも中学生のわれわれの柔らかい頭を刺激し興奮させるには充分であった...
寺田寅彦 「映画時代」
...思えば山下局長の心事誠に悲壮なものがあるではないか...
戸坂潤 「社会時評」
...あの悲壮な暴挙は忘れられていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私は一種悲壮な気持ちで...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...ルイ・フィリップの治世の初期をおおう悲壮なる暗雲の深みのうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あれほど突きつめた悲壮な境遇にも立っていない...
中里介山 「大菩薩峠」
...悲壮な自嘲的(じちょうてき)感慨を汲(く)むべきである...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その秋の汝の胸を破るかな!」の悲壮な声調で始まつてる「秋」の詩...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...次の悲壮な場面に接して...
牧野信一 「歌へる日まで」
...万三郎は悲壮な顔つきで...
山本周五郎 「風流太平記」
...いつもの欣(うれ)しい文字ではない遺書(かきおき)と云ってもいい悲壮なものであった...
吉川英治 「御鷹」
...抱き起こしている悲壮なさまを目前に見た...
吉川英治 「剣難女難」
...悲壮な陣を布いていたものであった...
吉川英治 「三国志」
...悲壮な景だった...
吉川英治 「私本太平記」
...満座に悲壮な気を漲(みなぎ)らすのであった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...いつも緊(は)りつめた悲壮なものを抱いているらしい』『兵部様といえば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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