...余は実に悪鬼の使者として綿羊の皮を蒙(かむ)りながら神の教会を荒すために世に産出(うみいだ)されし有害物なるか...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...見るもいまわしい土色の面に悪鬼のような炯炯(けいけい)たる眼を光らかし...
海野十三 「蠅男」
...男は悪鬼のように追いすがる...
江戸川乱歩 「影男」
...悪鬼の呪いにかかって...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...悪鬼の面を見たからであった...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...悪鬼の首(かしら)...
太宰治 「誰」
...悪鬼のような叫びをあげながら...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...彼の魂は内心の悪鬼のために分裂させられていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして自分を追求してきたこの悪鬼の殿堂はどこから出てきたのであるかと...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...氷の悪鬼のようにじっとしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...斬った男は、真赤な顔をして、刀を振り上げて、悪鬼のように、眼を剥き出して「こらっ、うぬらっ」と、叫んで、三人に、走りかかった...
直木三十五 「南国太平記」
...悪鬼のごときミリタリズムがこの街にのしかかって来たのは...
原民喜 「広島の牧歌」
...手兵二十五騎と共に悪鬼のごとく斬りこんでいった...
山本周五郎 「死處」
...悪鬼のように全身をわななかせた...
夢野久作 「名君忠之」
...悪鬼のさまとなりました...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼は悪鬼のような甥を...
吉川英治 「新書太閤記」
...南極という名のこの死の世界を初めて見てからずっと私の心に取り憑いていたものだ――悪鬼の如きレン高原...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...悪鬼のように歪(ゆが)んでいた...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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