...元にもどっていったん悪運に乗るモレロは...
海野十三 「恐竜島」
...この変り者の悪党博士? それとも悪運強く生の断崖(だんがい)にぶら下るか?ごったがえす山塞(さんさい)二少年は...
海野十三 「少年探偵長」
...そこで彼は悪運に襲われた...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...N君は帽子を脱いでその家へはひり、しばらくして、笑ひを噛み殺してゐるやうな顔をして出て来て、「悪運つよし...
太宰治 「津軽」
...警官殺しの犯人も遂に悪運尽いて...
種田山頭火 「一草庵日記」
...もう生命(いのち)がけであくまでも自分の悪運に突撃してゆこうとする涙ぐむような意地になって来た...
近松秋江 「狂乱」
...この悪運から遁(のが)れる途(みち)はなかった...
久生十蘭 「地底獣国」
...ひたすら悪運と戦ひ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...幸い悪運強くも無事で居ります...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...皆様によろしく十二月二十二日なるたき村へは手紙を出しません連中によろしく仰言って下さい(日本映画監督協会 宛)賀正小津安二郎南京で会ってお互いの無事を喜んでいます一月十二日悪運の強いのが生き残っとります山中 貞雄(井上金太郎 宛)徐州攻撃続いて追撃戦...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...ソレだけの悪運となって彼の頭上に落ちかかって来たのは……...
夢野久作 「老巡査」
...さては悪運強く今日まで生きのびておったのか」「うーむ...
吉川英治 「剣難女難」
...汝等の悪運の尽きるところじゃ――」と静かに左の片膝を立て...
吉川英治 「剣難女難」
...もっとも足のよわい蚕婆は、れいの針を口にふくんで、まえの抜け穴(あな)に舞いもどり、見つけられたら吹き針のおくの手をだそうと、眼(まなこ)をとぎすましていたけれど、悪運まだつきず、穴の前を加賀見忍剣(かがみにんけん)と龍太郎が駈け過ぎたにもかかわらず、とうとう見つけられずに、なおも息を殺していた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...悪運はやっぱり当てにはなるめえ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...駕が置いてあるッて」「悪運の強い時には...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...もう貴様の悪運も尽きたのだぞ」「ヘン……よくお分りでございますこと」「大津口まで出れば...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...ゆうべ、こっちの密談を偸(ぬす)み聞(ぎ)きして、とうとう捕まえ損(そこ)ねたから、きょうは、わざと私が囮(おとり)になって、この叡山道(えいざんみち)の奥まで釣りこんだとは知らないで、人のことを、悪運が尽きたの、何だのと、いい気になって講釈を言うから、肚の虫が可笑(おか)しがって困りましたよ」「でも、少しは酷(ひど)い眼に会ったでしょうが」「何、これで胸が清々しました...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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