...其の翌十八年の夏酷暑と悪病を避けて有馬の温泉に浴す...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...悪病と栄養失調と非衛生とおどろくべき無知無能のために...
海野十三 「海底都市」
...悪病のある者でも...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...幾程なく永禄四年に義竜たちまち悪病を煩(わずら)ひ...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...それほど恐ろしい煩悩と云う悪病に...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...羊の悪病は牧人を後(しり)えに退かしむるであろうか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...悪病をつつむ腐(くさ)りし肉の上に...
永井荷風 「妾宅」
...これを頼むと不思議に験(げん)があって三月経たないうちに二つの悪病がケロリと癒った...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まるで悪病みたいに静物にとりつかれて――さう開きなほると...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...何分にも悪病の事とて...
穂積陳重 「法窓夜話」
...悪病神と対峙している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...人に隠れて悪病に罹かつた獣か...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...黒い苛酷な宿命の悪病ゆゑに身は腐り...
與謝野寛 「妄動」
...何もかも」「知らいでどうしよう! 金吾は悪病と悪夢からさめている! 形の上ではそちにも長い世話になったが...
吉川英治 「江戸三国志」
...悪病に仆れるおそれもあるが...
吉川英治 「三国志」
...また諸寺院で悪病神を追い退(の)ける祈祷(きとう)などをして...
吉川英治 「親鸞」
...その上ひどく酒ぐせが悪く酒を飲めば決して真直に家へかえれないという悪病をもった男で...
蘭郁二郎 「穴」
...わたくしは悪病を患(わずら)って永い間この瘡(かさ)に苦しんでおります...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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