...怜悧(りこう)な菅子は...
泉鏡花 「婦系図」
...阿呆(あほう)、ぐず、のろま、意久地(いくじ)なしは云ふに及ばず、気取り屋、おしやべり、臆病、卑怯、未練、ケチンボ、コセツキ屋、悧巧者、ひとりよがり、逆上家、やきもち屋、愚痴こぼし、お世辞屋、偽善者、偽悪者、影弁慶...
伊藤野枝 「サニンの態度」
...(この点においてはかつて一度もマジメな議論をした事のない紅葉は有繋(さすが)に怜悧であった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...四郎は温和な悧巧な美少年だったけれど...
海野十三 「雷」
...悧巧(りこう)なようでも十八の花嫁...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...余り怜悧でない卑しさがあった...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...黒い怜悧(れいり)な打ち解けたごくやさしい近視の眼...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一番悧巧なやり方であろう...
中谷宇吉郎 「雨を降らす話」
...『蛇の如く悧(さか)しくあれ』と云ふ事は素より放縦な狡猾をさして云ふのではない...
長與善郎 「青銅の基督」
...美しいのと悧発(りはつ)なのと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...根が悧発(りはつ)の方で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...内儀はそんな力がない」「枳殼垣に落ちてゐた櫛(くし)は」「内儀は悧巧な女だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お市は悧巧な女だから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...悧発そうな眼でアコ長の顔を見つめながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...先代同様の怜悧(れいり)を感じる...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...すべてに悧巧ではしつこいのに對し...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...どことかで近江商人に会って話したら近江辺ではこの子は悧溌(りはつ)だから商人にしよう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ただ母君の叔父(おじ)の宰相の役を勤めていた人の娘で怜悧(れいり)な女が不幸な境遇にいたのを捜し出して迎えた宰相の君というのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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