...怜悧(りこう)な菅子は...
泉鏡花 「婦系図」
...この頃ではまた御苦労様な社会主義者顔! 生活々々と「生活と芸術」で悧巧ぶつて大変な労働でもしてゐるやうな顔がをかしい...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人人」
...馬鹿か悧巧かを吟味する前に...
薄田泣菫 「茶話」
...狗の知つてゐる事を判(わきま)へてゐる人間は先づ悧巧者とせなければならぬ...
薄田泣菫 「茶話」
...」と質問者(きゝて)はそれだけで何(なに)も角(か)も飲み込めたらしい悧巧さうな顔をした...
薄田泣菫 「茶話」
...悧巧(りこう)だと云っても小さい獣に過ぎないものが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...けれども彼は悧巧であったから刀ばかりを投げはしなかった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...悧巧そうな落付のない眼を輝かせて...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...私供の十歳よりはずっと怜悧であると思ふ...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...人にすれずに悧巧になる道はないから...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...怜悧(れいり)でないでもなかったが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし明の太祖も悧巧で...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...天性悧口な人は、どこまでも悧口に出来ていますのねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの女が身を投げる気になれば世の中を少しは見直す」「ヘエー」「あの女は薄情で悧巧すぎて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの女は思ひの外の悧巧者で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...悉くがうわべの悧巧がりに過ぎないんだ...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...二人(ににん)目の妻威能(いの)は怜悧(れいり)で...
森鴎外 「渋江抽斎」
...もっと悧巧に出世する道がありそうなものだ」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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