...悧口とはいえないであろう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...君も悧功になつたね...
太宰治 「列車」
...そして彼女が悧巧そうに感ぜられたのも...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...むりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧(さか)し気(げ)に見える人の眼のごとくに朗(ほがら)かに晴れた蒼空がのぞかれた...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...夜中警報でもある時は吾体を雨戸にぶちつけて家の人に知らす程怜悧の犬であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「ああそいつぁ駄目だ」十人余りの若い者は小悧巧(こりこう)そうな顔をして腕組をしていた...
徳永直 「あまり者」
...けれども彼らはなんという怜悧(れいり)な民衆でしょう! 善良な心と強健な肉体とに救われている凡庸な民衆はいくらもあります...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女はきわめて怜悧(れいり)であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その怜悧そうな眼差と気品ありげな顔立とに気を惹かれて...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...満足げに怜悧な長男を眺めた...
豊島与志雄 「人の国」
...言い換えれば何となく怜悧(れいり)そうで繊細で不規則で純潔であって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...悧巧(りこう)な方法ではない...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...五人の中で悧口(りこう)な信太郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「悧巧な小僧だな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...話してみると悧巧さうなので之は僕の方へ引き取ってもいゝと言ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そして若し、彼がこの時後架にでも立たうものなら、狭い家だから聞えるのである、そこで子供等と遊んでゐる彼の四歳になつたばかりの英一を指差して、「この子は、うちの子供達と違つて、悧口だぞう――、あの顔の大きいこと……」などと憎々しく呟いだ...
牧野信一 「鏡地獄」
...馬より少し怜悧な人間にならうと思ツて...
三島霜川 「解剖室」
...若いが悧巧者なのだ...
吉川英治 「平の将門」
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