...それに清六があまり怜悧(りこう)でなく丹精でもない...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...怜悧(りこう)な若夫人の常子だつた...
犬養健 「朧夜」
...四郎は温和な悧巧な美少年だったけれど...
海野十三 「雷」
...怜悧で勇敢であった同志の身の上を懐(おも)って...
海野十三 「地球盗難」
...しかし默つてゐるときが一番悧巧だと云つたやうな或る種の人々が主張してゐる程大した術ではない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...それは怜悧(れいり)な奴隷(どれい)の享楽だと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その間に――悧巧(りこう)な例のお差控え連は事面倒と見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...可愛らしくも悧発(りはつ)でもありますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...悧發さも申分のない女ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...悧口過ぎて兄貴では扱(あつか)ひきれず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...悧巧な人だけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「空二さんはお怜悧さんね」と婦人は優しく呟いた...
原民喜 「雲雀病院」
...みんながトリユックの怜悧さうな顔を映したいといふので……アンネットさんはやさしく媚びるやうに笑つて是をすかさんと試み...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...怜悧(れいり)な姉娘も取乱して泣いていましたっけ…………」K君――泣くに泣かれぬ話とは...
松崎天民 「友人一家の死」
...ただ母君の叔父(おじ)の宰相の役を勤めていた人の娘で怜悧(れいり)な女が不幸な境遇にいたのを捜し出して迎えた宰相の君というのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自己を守る堅さが何かの場合に見える怜悧(れいり)なたちなのですよ」と院がお言いになると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」怜悧(れいり)らしい目を見張つて...
森鴎外 「大塩平八郎」
...その目には怜悧(れいり)な光を...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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