...中々悧巧(りこう)ナ子供デス...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...そして彼女が悧巧そうに感ぜられたのも...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...悧巧(りこう)さうな眼を...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...何かひどく気の利(き)いた風を示さうとでもするやうな浅果敢(あさはか)な悧巧(りかう)さだと思はれて...
徳田秋声 「風呂桶」
...怜悧な頭の余裕からであった...
豊島与志雄 「反抗」
...悧巧さうな眼などを思ひながら残り惜しく小屋をでた...
中勘助 「銀の匙」
...あんな怜悧な方は滅多(めった)に見た事がない...
夏目漱石 「明暗」
...悧巧(りこう)そうな小僧さんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの娘は恐ろしく悧巧(りこう)だよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...仲々悧巧(りこう)なひとであったとも考えられる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...モルモットは日毎に馴れて怜悧になった...
細井和喜蔵 「モルモット」
...馬より少し怜悧な人間にならうと思ツて...
三島霜川 「解剖室」
...眼の円い小悧巧そうなところがあった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...その悧巧な、快活に巫山戯(ふざけ)るさまは総ての人に面白がられた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...お母様にもこの娘の怜悧(りこう)なのが気に入る...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...多くの怜悧なるボサマたちの暗記とを必要としたのだが...
柳田国男 「雪国の春」
...あなたは冷たいくらい怜悧(れいり)な頭をもっていらっしゃるのに...
山本周五郎 「菊屋敷」
...今のいい方がわるければ、わしが悧巧で、おまえが阿呆――といい直そうか」「うぬ、いわしておけば」「これこれ、樹の上のお猿さん、もがいた所でこの大木へ、がんじ絡(がら)みになっているおまえが、どうもなるまい、見ぐるしいぞ」「聞けッ、沢庵」「おお、なんじゃ」「あのとき、この武蔵が争う気ならば、貴様のようなヘボ胡瓜(きゅうり)、踏み殺すのに造作はなかったのだぞ」「だめだよ、もう間に合わん」「そ! ……それを! ……自分から手をまわしたのは、貴様の高僧めかしたことばに巧々(うまうま)と騙(たば)かられたのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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