...されどわが姫を悦ぶ心はこれがために毫(すこ)しも減ぜず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...寧ろこの円形の玻璃板に透見るを悦ぶ...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...しかし彼は蘇生したことを悦ぶ前に...
海野十三 「蠅男」
...其の悦ぶ可くして畏る可からざるを感ず是れ其の均しく貴族的姿致あるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...いかに私それを悦ぶ...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...そこには「気取り」を悦ぶ一階級の趣味が満足される...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...それが他者を悦ぶのは結局他者において自己を悦ばんがためである...
波多野精一 「時と永遠」
...人間一人餓死を免れたのを悦ぶ涙らしかつた...
原民喜 「火の唇」
...子供はいつの日にもそれを見つけて悦ぶのだらうか...
原民喜 「火の子供」
...世故にたけた如才ない医者が甘くさえしてやれば患者が悦ぶと思って矢鱈に甘味をつける水薬同様...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...尚且之を悦ぶに足らず...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...ゆえに今日悦ぶの時において他日悲しむの時あるを忘るべからず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...さぞさぞ阿母の奴は悦ぶだらうね...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...これからまた清友亭へでも出掛けると仕様かな……」「罰当り奴!」「親父はさぞ悦ぶことでせうよ...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...漁師になつてしまつても関はないぞ! 女房は悦ぶだらう...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...中川家の客席は人少くして淋しけれども広海子爵は結句他人を交えぬがよしと心窃(ひそ)かに悦ぶ所あり...
村井弦斎 「食道楽」
...それが私の傍に在って悦ぶように思える時...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...わずかに一展開せんとする形勢を悦ぶことであろう...
柳田国男 「雪国の春」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??