...他の所有を悦ぶことによつて自己も亦その所有に與かるが如きもの――約言すれば個體的局限を超えたる超個體的の自我が含まれてゐないか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...父も悦ぶでしょう」とり出したのが大型の画帳であった...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...再びはらからの大騒ぎをして悦ぶ様(さま)を見たのであった...
海野十三 「三人の双生児」
...其の悦ぶ可くして畏る可からざるを感ず是れ其の均しく貴族的姿致あるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...今の子供たちの悦ぶ玩具は...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...今の子供等の悦ぶ童話に...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...典雅を排して直情の流露を悦ぶ所の...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...尚且之を悦ぶに足らず...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...すなわち我が形体に関係なくして他の美を悦ぶものなり...
福沢諭吉 「教育の目的」
...悦ぶべし彼の掌中の珠と抱かれました...
牧野信一 「女に臆病な男」
...考へることの自由を与へられただけで充分私達は悦ぶべきであります...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...漁師になつてしまつても関はないぞ! 女房は悦ぶだらう...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...そして道徳的な愛というが如き悦ぶべき感情が時にそれに伴う一切の害悪を償ってなお余りありという具合に行かぬとすれば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これ「芸が身を助くるほどの不仕合せ」を悦ぶ者たり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...必ず悦ぶに違いありません...
村井弦斎 「食道楽」
...向うの人がどんなに悦ぶでしょう」と言葉巧みに押し付ける...
村井弦斎 「食道楽」
...それもまた自分のこの上なく悦ぶことである...
柳田国男 「海上の道」
...これにも水を悦ぶという意味が持たせてあったのかも知れぬ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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