...顔をまつ赤にした患者のお民にかう非難を仄(ほのめ)かせたりした...
芥川龍之介 「一塊の土」
...葉子は熱病患者のように濁りきった頭をもてあまして...
有島武郎 「或る女」
...歯科の患者は目をつむって...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...兄弟のジェイムズ・ディクソンはハイ・ウォーターから母親を見舞いに来て14日に罹患した...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...院の中央の庭には、畏多くも 皇太后陛下が、癩患者に賜りし、つれつれの友となりても慰めよ行くことかたき我にかはりての御歌が、石に刻まれてあつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...二十名程の患者を院外へ追放した...
戸坂潤 「社会時評」
...外来患者の数は少くなり...
外村繁 「落日の光景」
...そのままでは死ぬに決まっている癌の患者の場合...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...」その後(のち)患者は入れ代り立ち代り出たり入ったりした...
夏目漱石 「変な音」
...大正四年に大患いで入院したときも川柳ずきの友人にたのんで...
野村胡堂 「胡堂百話」
...三年越し患っている私を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今持つてゐる意識を最つと高くし最つと良くするためにも此疾患を追ひ出してしまひたいとする心持! この一巻の詩の精神は...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...まず黄金狂患者が創り出した米船の画時代的なスピードが物をいう...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...実はその繁多にしてこれに従事するの智力に乏しきこそ患(うれ)うべけれ...
福沢諭吉 「学者安心論」
...また結核患者もゐれば、痔疾患者も居り、その他胃病、子宮病内膜炎、珍らしくは睾丸炎までゐるのだつた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...第十七号室の患者の死がそれを急に目立たせた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...担架患者もないもんだと言い...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...彼の指差した天刑病患者達のいる村ばかりが視野の中から強く眼を刺して来て困り出した...
横光利一 「馬車」
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