...宛転悠揚(えんてんゆうよう)としてわたしの心を押し沈め...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...悠揚として迫らぬところがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...悠揚たる其の微笑を見ただけで...
中島敦 「南島譚」
...四辺(あたり)を圧する程の悠揚さでギゴチなくそこに坐ると軽く頭を下げた...
長與善郎 「青銅の基督」
...今の東京にいる者に悠揚(ゆうよう)な絵ができるものか...
夏目漱石 「三四郎」
...孔雀(くじゃく)のように悠揚としてクラブの食堂に現われました...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...いとも悠揚(ゆうよう)と演壇に起ったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...八五郎は悠揚として足を止めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一杯蕎麦湯でも貰おうか」浪人者は自分の家でも入るような悠揚(ゆうよう)さで平次の向うへ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...體度もさすがに悠揚として居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いとも悠揚と控え...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...わたしには彼の徳が勝ち誇った歩調で、堂々と、悠揚迫らず、何らの障害にも遇わずに濶歩するさまが、目に見えるように思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...悠揚(いうやう)として朗(ほがら)かなるは天に似よ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...しかしこれに慣れた巴里人は老若男女とも悠揚として慌(あわ)てず...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...みんなの意志は悠揚(いうやう)として鉄の軸の様に正しく動いて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...悠揚(ゆうよう)迫らざるもの...
吉川英治 「上杉謙信」
...悠揚と陣座をとって...
吉川英治 「三国志」
...悠揚迫らない客の態度になって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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