...昔ながらの悠揚たる姿を依然として展開してゐます...
石川三四郎 「浪」
...宛転悠揚(えんてんゆうよう)としてわたしの心を押し沈め...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...何よりもその悠揚(ゆうよう)とした話しぶりが彼には堪え得られないものに思われた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...更に戒壇院の四天王像になると聡明な頭脳と余裕ある手腕とによる悠揚せまらぬ写実の妙諦(みょうてい)に徹底している...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...悠揚たる様子で帰っていった...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...悠揚として迫ることの必要のない伊太夫が...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを用ひずに)唯精神的な力だけで悠揚と立派に對處し得る人があれば...
中島敦 「かめれおん日記」
...それに相当する波長の光を出すような気がしますがね」と例の悠揚迫らぬ姿で質問とも独り言ともつかぬ話をされる...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...今の東京にいる者に悠揚(ゆうよう)な絵ができるものか...
夏目漱石 「三四郎」
...孔雀(くじゃく)のように悠揚としてクラブの食堂に現われました...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...高雅な悠揚たる態度も...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...八五郎は悠揚(いうやう)として足を止めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...娘は怖がるのも無理は無いよ」主人岩太郎は悠揚(ゆうよう)と毒を言いながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...體度もさすがに悠揚として居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その悠揚迫らざる態度というものは実に異様であって...
久生十蘭 「魔都」
...悠揚としてこれに準じて流れるのだ...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
...わたしには彼の徳が勝ち誇った歩調で、堂々と、悠揚迫らず、何らの障害にも遇わずに濶歩するさまが、目に見えるように思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...悠揚(ゆうよう)迫らざるもの...
吉川英治 「上杉謙信」
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