...すると彼が悠々と道を歩いてくるのが見えた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...まだ体は悠々と独木舟の舷に凭せていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...悠々と森へ歩いて来た...
芥川龍之介 「翻訳小品」
...變な男は悠々と先に立つて歩く...
石川啄木 「雲は天才である」
...たいまいの手のやうな廣い鰭状の手で悠々と水を掻きわけてもらはなくてはならぬところだ...
太宰治 「お伽草紙」
...悠々と日当りのよい拝殿の庭へ下りて来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...無暗に吠えねえで悠々と寝ているところを見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...しばらく悠々とやってみようじゃないか...
久生十蘭 「金狼」
...大胆にも悠々と落着き払つて三態の悪魔の姿体を示したので地上より遥かに見あげる者の眼には...
牧野信一 「痴酔記」
...まぶしい陽を浴びて悠々と廻つてゐる事を...
牧野信一 「毒気」
...自分のものゝつもりで悠々と畑を荒してゐれば...
牧野信一 「村のストア派」
...新聞社におって論説など書かれるのに時間が迫ってから悠々と筆を執り...
山本笑月 「明治世相百話」
...それから悠々と金口煙草を一本出してライターを灯(つ)けた...
夢野久作 「オンチ」
...彼は何の躊躇もなく悠々と寝台に近寄って...
夢野久作 「白菊」
...悠々と大浪を乗り切る...
夢野久作 「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」
...電話をすました轟氏が帰って来て悠々と扉(ドア)を閉め...
夢野久作 「二重心臓」
...悠々と相手の御機嫌だけを伺って引き上げねばならぬ...
横光利一 「上海」
...驚いた事には、その駕籠を出て、清水一学とよぶ吉良家の男は、悠々と、問屋茶屋の床几に腰を下ろしこんで、茶など啜(すす)っているのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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