...私はやはり悠々と...
芥川龍之介 「上海游記」
...かういふ大都会の中の川は湘(げんしやう)のやうに悠々と時代を超越してゐることは出来ない...
芥川龍之介 「本所両国」
...そこで恵印はわざと悠々と...
芥川龍之介 「竜」
...悠々と「毎日」を去る...
石川啄木 「菊池君」
...ところがX大使は、なおも悠々と、階段の上にのぼっていく...
海野十三 「地球要塞」
...すぐ行くかと思つてゐると態々十分も經つてから悠々として出掛けて行つたのなぞを見た事もあつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...雲水悠々として去来に任す...
種田山頭火 「行乞記」
...賞品の幟(のぼり)と米俵とを悠々と持つて行つた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...悠々として辷(すべ)り出してしまった船の形が...
中里介山 「大菩薩峠」
...百と清次は悠々として通過しながら会話をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一羽の鳶(とび)が、悠々と舞い、ときどき、笛のような声で啼く...
火野葦平 「花と龍」
...ジェシなら部屋に悠々と座っていられるだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...椅子から悠々と立ち上がると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...お辞儀を返そうともしないまま悠々と椅子に踏反(ふんぞ)り返って...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...悠々と玄関脇の仏間へ上って来て...
夢野久作 「名君忠之」
...それほど僕も同時に悠々と出來得るものだと君は信じてゐてくれた...
横光利一 「書翰」
...なにも、取って食おうというのじゃありませんぜ」九兵衛はもいちどそう言って、悠々と、持ち忘れた笠をひろいとる...
吉川英治 「江戸三国志」
...――何の内蔵助の悠々と気長な待たせぶりに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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