...三人並んでも悠々の席に俺と丸万の二人が乗って...
高見順 「いやな感じ」
...あの雪を纏(まと)う大高山が聳(そび)え立ち中腹には白雲が悠々と流れている...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...悠々として倫敦(ロンドン)三界(さんがい)から欧羅巴(ヨーロッパ)の目抜きを横行して...
中里介山 「大菩薩峠」
...職務以外の悠々自適を試みているというわけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...道は例によって悠々閑々と歩いて来たのだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...天地はもつと悠々としたものである...
長與善郎 「青銅の基督」
...しばらく悠々とやってみようじゃないか...
久生十蘭 「金狼」
...悠々六十一歳の天寿を全うしたことになっている...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...大魚の影に隠れて悠々と泳ぐ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...あちこち悠々(ゆうゆう)と歩きまわった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...大空へ向つて悠々たる翼を拡げることなどはかなふものではない――と...
牧野信一 「船の中の鼠」
...こういう風に悠々遊んでいたわけだが...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...しかし彼は、今目の前に見る江戸名打ての、大賊のような自他にこだわらず、何時も、悠々として、南山を眺め続けているような、自得の風格に染っている下郎(げろう)に、会ったことはないのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...悠々(ゆるゆる)立って居間に入って仕舞った...
宮本百合子 「或る日」
...彼は離縁されて後は生野で悠々自適...
柳田国男 「故郷七十年」
...それをすり変えた巧みさは作者の意識の悠々たる落ちつきとは度を違えて周章ている...
横光利一 「作家の生活」
...悠々(ゆうゆう)と彼女の肩に現われていた...
横光利一 「花園の思想」
...――何の内蔵助の悠々と気長な待たせぶりに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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