...末は田舎へ引込むなりして悠々自適(ゆうゆうじてき)の生活ができるというものと...
海野十三 「柿色の紙風船」
...可笑しな奴と自分はあたりを見廻して笑ふと小供はそつとしやがんで笑ひいつまでもいつまでも一つ所で悠々と立つたりしやがんだり小さな身をふるはして喜んで居た...
千家元麿 「自分は見た」
...手ぶらで悠々と城門から歩いて出る...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...……午前中は一人で悠々...
種田山頭火 「松山日記」
...その雲の間を悠々(ゆうゆう)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに悠々と茶などを振舞って世間体にもてなしていたのが緩怠千万――なんにしても大事のめしうど...
中里介山 「大菩薩峠」
...悠々自適の生活を転移する必要を認めない現状維持派であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこへ塾に居るMと云う洋画家がやって来て一石やりましょうとの事だから直ちにそれに応じて碁盤(ごばん)を陽当りのよい縁側に持ち出させそこで悠々と碁をうち出した...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...うつゝに鉾を収めたまゝ実(げ)にも悠々と大将の風を吹かすに任せた...
牧野信一 「武者窓日記」
...悠々と死骸の傍に立っていたという事実は...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...同じ悠々と云っても...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかも悠々とやられています! 今にして...
三好十郎 「猿の図」
...そしてきょうのように悠々(ゆうゆう)と野に遊ぶことは予期しない招きであった...
室生犀星 「姫たちばな」
...悠々と股倉へ手を突込んでは一寸...
夢野久作 「近世快人伝」
...悠々昼寝してござったは...
吉川英治 「黒田如水」
...――彼らとしては、主君をかえて、曹操に降参しても、すくなくも位階は従事官を下らず、牛車に乗り、吏卒をしたがえ、悠々、士林に交遊して、無事に累進を得れば、州郡の太守となる栄達も約束されているわけです...
吉川英治 「三国志」
...兀突骨は悠々兵を引きあげた...
吉川英治 「三国志」
...いかに彼が大胆なればとて、悠々、敵中を通るなどは考えられん...
吉川英治 「私本太平記」
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