...ハヽヽヽ(葉子がその言葉につけ入って何かいおうとするのを木部は悠々(ゆうゆう)とおっかぶせて)あれが...
有島武郎 「或る女」
...悠々と落ちついて...
伊藤野枝 「転機」
...ほんとうにこんなに悠(ゆっ)くりした気持ちになったことは稀です...
上村松園 「山の湯の旅」
...グルリと後ろ向きになって悠然(ゆうぜん)として紺足袋を脱いだ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...悠久(ゆうきゅう)なるふるさとを恋うる音色であった...
江戸川乱歩 「影男」
...或は諸君もそうした境涯に陥らんともかぎらない」横尾は悠々と話をすすめた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...悠々(ゆうゆう)と話込みました...
太宰治 「嘘」
...この瀕死のヨタヨタ船が悠然と入り込んでしまったのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...青々たる麦畑の中を大きい帆が悠々と滑りゆくような蘇州辺の光景は...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...悠々(ゆうゆう)とのぼって来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...雨戸を開けさせて悠々(いう/\)と出て行つたさうだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分のものゝつもりで悠々と畑を荒してゐれば...
牧野信一 「村のストア派」
...いかにも悠々その辺を旋回している気勢(けはい)だ...
宮本百合子 「刻々」
...そしてまた、もとの木蔭に腰をおろし、悠長に、煙草のけむりをふいていた...
吉川英治 「大岡越前」
...悠々(ゆうゆう)老いを養うのみだ」――と...
吉川英治 「三国志」
...戦に立つものなら、何も悠長に、あとの掃除などして行かっしゃるはずはあるまい」なるほど、そんなことか、と染屋の男女はもういぶかってもいなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...「打ち捨ててはおかれますまい」半兵衛のことばに、「そうだな」と、秀吉は、悠長だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...一方、大岩山の佐久間勢は、戦捷(せんしょう)気分のうちに、そこの暫定主陣地で、午(うま)の刻(こく)(正午)から約一刻(いっとき)余りは、悠々、休息をとっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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