...悠々と動いて居りましたのも...
芥川龍之介 「邪宗門」
...洋服を着た男は悠然(ゆつたり)と彼方へ歩いて行つたが...
石川啄木 「病院の窓」
...悠久性とかいうのは一体何の事であろう...
高村光太郎 「永遠の感覚」
...そうは云っても悠長(ゆうちょう)な姉のことではあり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大の男二人は悠々(ゆうゆう)としてその葛籠を背負って裏手から姿を消す...
中里介山 「大菩薩峠」
...何も彼(か)も叩き売った一両二分の金を懐にして山浦丈太郎悠然として...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...急ぐほどのことはあるめえ」平次は悠々と支度をして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なんの発言もせずに悠揚としている...
久生十蘭 「南極記」
...そしてきょうのように悠々(ゆうゆう)と野に遊ぶことは予期しない招きであった...
室生犀星 「姫たちばな」
...悠二郎は五つのときすでに近所じゅうでのがき大将であった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...久しぶりで悠くり遊ぶさ」勘右衛門はへらへら笑っていた...
山本周五郎 「桑の木物語」
...悠然として大暖炉の横にかかったカレンダーを振り返った...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...悠々と担(かつ)いで来る所を...
吉川英治 「魚紋」
...明日までは悠々英気を養っておくもよかろうのう...
吉川英治 「剣難女難」
...その信念はちがうものです」悠々たる単福の態度である...
吉川英治 「三国志」
...悠久なる歴史の上からみれば...
吉川英治 「三国志」
...万畳(ばんじょう)の雲なす遠山は、対岸の空に藍(あい)か紫かの襞(ひだ)を曳き、四川(しせん)くだりの蓆帆(むしろぼ)や近くの白帆は、悠々、世外の物のようである...
吉川英治 「新・水滸伝」
...悠々として観る態度が否定の否定を意味すると見るとき...
和辻哲郎 「『青丘雑記』を読む」
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