...私は悚然(しょうぜん)として再びこの沼地の画を凝視(ぎょうし)した...
芥川龍之介 「沼地」
...悚然(ぞっ)としたのがそのままである...
泉鏡花 「悪獣篇」
...思わずも悚然(ぞっと)せしが...
泉鏡花 「一景話題」
...悚(ぞっ)と涼しく成ると...
泉鏡花 「浮舟」
...悚然(ぞっ)とするほどな婦(おんな)が二人……もうやがてそこら一面に薄(うっす)り白くなった上を...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...思わず脊筋も悚然(ぞっ)とした...
泉鏡花 「絵本の春」
...……思(おも)つても悚然(ぞつ)とする...
泉鏡太郎 「艶書」
...主税は天窓(あたま)から悚然(ぞっ)とした...
泉鏡花 「婦系図」
...悚然(ぞっと)する...
泉鏡花 「海神別荘」
...悚然(しょうぜん)...
田中英光 「オリンポスの果実」
...と悚(おび)えたやうな声が響いて...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...まだ生活に愛着の淡かつた若いをりの私は、地震がさほど苦にもならなかつたけれど、一度芝浦のロセツタホテルへ出て仕事をしてゐたとき、今にも大きな梁がはづれさうに、みしり/\と無気味な音を立てゝ、可也長い時間を揺れたことがあつて、がらんとした二階の端の一つの部屋にゐた私は廊下へ出て、大きな段梯子の降り口まで出たきり、危険を感じて降りることができずに、立悚んでゐた...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...座敷の真中に立悚みました...
豊島与志雄 「幻の園」
...彼(かれ)は既(すで)に巡査(じゆんさ)の檐下(のきした)に立(た)つてるのを見(み)て悚然(ぞつ)とした...
長塚節 「土」
...遂(つひ)自分(じぶん)も沈(しづ)んで畢(しま)つて只(たゞ)凝然(ぢつ)と悚(すく)んだやうに成(な)つて居(ゐ)るより外(ほか)はなかつた...
長塚節 「土」
...(悚えるような眼つきをして)戸口まで行ったが...
久生十蘭 「金狼」
...この寒さに向つての水雑炊と来ては思ふだに身の毛の悚つ地獄の淵だ...
牧野信一 「鬼涙村」
...悚然(しょうぜん)と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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