...悉く誤なく分離せんことは...
高木敏雄 「比較神話学」
...京都から伊勢へ至る道路を悉く座の商人に取つてしまつた...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...清楚バラの如き吉本將軍令孃美彌子によつてすべての祕密は物語られ訴へられ見る人悉く泣かざるなし...
竹久夢二 「砂がき」
...また必ずしも悉く千里眼たるを要せぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一夜にして王宮の各外門は悉く警務部の日本巡査に依て守備せらるゝを見たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...悉く支那文化の末流である...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...小父上」「そう」「悉く...
直木三十五 「南国太平記」
...到頭十五六の蜜柑を悉く拾ひ上げ...
中島敦 「かめれおん日記」
...一點一畫の微に至る迄悉く其地方の特色を具へて叙述の筆に上つてゐる...
長塚節 「土」
...悉くまひのぼれば...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...私も悉く持て余して...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...悉くそんな風だつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...そして薄黄色を帯びた悉くの果実の皮膚は光沢と弾力を失つてゐた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...村の若者は悉く勘当されるといふ苦境に至つてゐたのである...
牧野信一 「酒盗人」
...漁場に動く人々は悉く珍奇で明瞭簡単な通称で称び合つてゐることを知つて...
牧野信一 「ゾイラス」
...いつか私の心は――悉くの心配を忘れてしまつて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...敵に様子を悟られぬやうに一度は悉くの者が物蔭に身を潜めて...
牧野信一 「船の中の鼠」
...けれどそこで彼が事実行つてゐることは悉く認識は把捉であると云ふことを前提とした上での認識概念の分析であつて...
三木清 「消息一通」
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