...悉く化して花となり香となり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...もてる銭悉くつきて...
大町桂月 「月譜」
...僕の神経も悉く躍り出しさうになつた...
高村光太郎 「珈琲店より」
...中流以下悉く粗食に甘んじてゐる...
太宰治 「津軽」
...形式論理の法則を悉くは承認出来なくなる...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...その限り悉く之は機械論的唯物論の範疇を出ない...
戸坂潤 「辞典」
...悉く反対なことばかり仕出来してしまった...
豊島与志雄 「立札」
...祝家の身上を悉く奪ひ取つた上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...乃至は翌年(明治四十三年)の『冬』と言ひ『安息日の晩れがた』と言ひ『記憶』と言ひ又翌々年(明治四十五年――大正元年)の『心』と一緒に纒められた過半の作『智慧の實を食べてより』『洪水前の夜のレヴエレイ』等の凡てと言ひ悉くその心の謎の解け難い苦痛から出てゐる...
福士幸次郎 「太陽の子」
...硯箱の墨をつまんで菓子と間違へて悉く喰ひ...
牧野信一 「熱い風」
...一郎は悉くのことを忘れてしまつて...
牧野信一 「辞書と新聞紙」
...あれは悉く現実の名前なのか? といふ意味の質問を...
牧野信一 「その村を憶ひて」
...悉く物資を要するものばかりで...
牧野信一 「途上日記」
...武藤氏には悉く綱の字のついた子息が...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...悉く壮厳めかしく(それは主に彼の声色に依る)空々しい...
牧野信一 「籔のほとり」
...悉くそのからだに男として躍るちからがほしかつたからだと思つた...
室生犀星 「渚」
...悉く此けしからんで充たされてゐる...
森林太郎 「當流比較言語學」
...彼等は皆悉くおれの用を達しに来た者である...
夢野久作 「鼻の表現」
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