...凡ての人のことが悉く氣になるやうになりたいと思つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...お前の心の中にこの三つが悉く働いてゐることは事實だが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...俺は此の如き醜い心を悉く對手の前に懺悔する事が出來るかどうか自分自身に訊いて見た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...各社の第一線記者は悉くへたばってしまった...
海野十三 「地球発狂事件」
...同類は悉く就縛したし...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...悉く実際生活の状態の経験の『あらはれ』であるといふことを私達は考へなければならない...
田山録弥 「小説新論」
...われに曰はしむ(其言を願はく諸君贊せずや?)言は正しくパリスの語(彼は禍難の基なり)いにしへアレクサンドロス其舟中にトロイアに持ち歸りたる財寶を(其前死せば善かりしを) 390皆悉く返すべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...北方の悉く監生の寫字に成り...
内藤湖南 「文溯閣の四庫全書」
...皆悉く往生の行のうちに摂している...
中里介山 「法然行伝」
...寒村のうちなほ悉く大に整ふをみる...
長塚節 「草津行」
...蛇の毛は悉く動いているからその音も蛇の毛の数だけはある筈であるが――如何(いか)にも低い...
夏目漱石 「幻影の盾」
...その悉くが三十二世揃った美女ばかりである筈もなく...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...放つた矢が悉く的(まと)に中(あた)つたと想像し...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...純吉を除いて彼等は悉く官立学校の法科だか工科だかの学生だつた...
牧野信一 「明るく・暗く」
...それらの文字は悉く推賞感嘆の声に充たされてゐた...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...僕は同じ村に住みながら彼と直接に会話を交へた験しは皆無であつたが彼は自身が銀行や伯五郎につくつた負債を悉く僕の名前に移して...
牧野信一 「沼辺より」
...一段と持前の金切声と相手が不安を示せば悉く無造作に引きうけて笑つてしまふ得意の胸を開いて...
牧野信一 「円卓子での話」
...悉くが男性である...
吉川英治 「折々の記」
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