...悄然と立つてゐたことであらう...
芥川龍之介 「西方の人」
...始めて悄然(しょうぜん)と頭を下げた...
芥川龍之介 「文章」
...物思はし氣に悄然と坐つて裁縫(しごと)をしてゐたお利代は...
石川啄木 「鳥影」
...」と云つて悄氣(しよげ)返つて居た...
石川啄木 「病院の窓」
...まるで打って変ったように悄然として僕の方に顔をすり寄せた...
海野十三 「深夜の市長」
...悄気(しょげ)かえったようにじっと考え込んでいたが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...机の前に我れながら悄然(しょんぼり)と趺座(あぐら)をかいて...
近松秋江 「うつり香」
...二時間ばかりすると打悄(うちしお)れて帰って来た...
徳永直 「麦の芽」
...俺はさだめしひどく悄げ返ったに相違あるまいて』と彼はますます面白くなって...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...悄然燈を滅して寢に就く...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...髪の毛を剃られたサムソンの如くに悄然と...
中島敦 「南島譚」
...聊か之も張合なさの悄氣(しよげ)た體(てい)...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...おふくろは打ちひしがれたやうに悄げきつて...
林芙美子 「暗い花」
......
久生十蘭 「地底獣国」
...キチンとタキシードの膝を折って孤影悄然と坐っているのは...
久生十蘭 「魔都」
...父に死なれて悄気てゐた頃...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...藤甲蛮(とうこうばん)一すでに国なく、王宮もなく、行くに的(あて)もない孟獲(もうかく)は、悄然として、「どこに落着いて、再挙を図ろうか」と、周囲の者に諮(はか)った...
吉川英治 「三国志」
...――三蔵の悄気(しょげ)た姿が...
吉川英治 「新書太閤記」
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