...何と挨拶したら可いものかと胸を痛めながら悄然(しよんぼり)と歩いてゐた...
石川啄木 「天鵞絨」
...悄然(しょうぜん)とするのであった...
泉鏡花 「薄紅梅」
...すっかり悄(しょ)げかえって...
大阪圭吉 「香水紳士」
...孤影悄然と本箱の上に置いてある八九歳の少女の椿子に対して居る自分を儚なんで...
高浜虚子 「椿子物語」
...しかも今日来た時に気がついて私の上げて置いた見窄(みすぼ)らしい野生の花は悄然(しょんぼり)と淋しく挿さっている外(ほか)には...
橘外男 「逗子物語」
...爭ひかねて悄然とトアスうしろに引き返す...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...あらわに喜んだり悄気たりしてるのは大抵日本人で...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...えらく悄気(しょげ)てるな」「ああ...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前も達者でいなよ」ムク犬は悄然として...
中里介山 「大菩薩峠」
...抑も亦其沿岸居民の慘あるを思へば悄然として憂なきに非るなり...
長塚節 「草津行」
...療治をして居る間は青褪めた顏をして有繋に悄れ切つて居た...
長塚節 「商機」
...とう/\門の扉を押し明ける勇氣も出ないで悄々として歸つて仕舞つた...
長塚節 「竹の里人〔二〕」
...勘次(かんじ)は悄(しを)れた首(くび)を擡(もた)げて三人(にん)の口(くち)を糊(のり)するために日傭(ひよう)に出(で)た...
長塚節 「土」
...少(すこ)し遠(とほ)くはぼんやりとして此(こ)れも霧(きり)の中(なか)に悄然(ぽつさり)と立(た)つて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...平次は日頃にもなく悄気(しょげ)て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...駭然として悄気(しょげ)ます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...悄気(しょげ)た首を垂れてしまった...
吉川英治 「醤油仏」
...悄々(すごすご)...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索