...悄々として帰り途(みち)に就けり...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...何と挨拶したら可いものかと胸を痛めながら悄然(すごすご)と歩いてゐた...
石川啄木 「天鵞絨」
...此弱蟲(このよわむし)が悄々(しを/\)と...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...まるで打って変ったように悄然として僕の方に顔をすり寄せた...
海野十三 「深夜の市長」
...あれで悄悴(しょうすい)していなかったら...
海野十三 「西湖の屍人」
...おふさはその間下でたつた一人、悄んぼりと、下手な手習ひなぞをして坐つてゐた...
鈴木三重吉 「金魚」
...」と全く意気悄沈(いきしょうちん)して...
太宰治 「禁酒の心」
...ひどく悄気(しょげ)て来たから...
中里介山 「大菩薩峠」
...悄気(しょげ)ていた道庵先生が少しくハズミ出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...母はたつた一人の我家に悄然として歸る外は無かつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...柄になく悄(しお)っとして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...とげとげと悄(そ)ぎたった血の気のない頬にともしい笑いをうかべながら...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...あたかも家なき旅人のように孤影悄然として道の只中に取り残されるのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...失敗しちゃったと悄気てかえって来たので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おKちゃんのことは全く悄気(しょげ)てしまった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...落胆する時は鼻の表現があせ落ちて行くのが手に取るように見えるまで悄気(しょげ)返る...
夢野久作 「鼻の表現」
...喉(のど)に通らぬほどな悄(しょ)ゲかただった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...門前に誰か悄然(しょんぼり)と立っている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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