...意外にも甚だ悄然(しょうぜん)とした...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...坊ちやんがそこへ悄(しよん)ぼりして帰つて入らつして...
鈴木三重吉 「桑の実」
...大いに悄げて居る處へ...
高濱虚子 「俳諧師」
...しかも今日来た時に気がついて私の上げて置いた見窄(みすぼ)らしい野生の花は悄然(しょんぼり)と淋しく挿さっている外(ほか)には...
橘外男 「逗子物語」
...悄気(しょげ)た風を見せまいと一層心を励まして顔に笑いを出そうとしていると...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...また H0+ A がKより小さい人は年中元気がなく悄気(しょげ)ていることになる...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...悄々(しおしお)と歩いていたムク犬が後ろを見返りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...悄然とせしかげ障子にうつりて...
一葉 「暗夜」
...灰色の『すゐんとん万国史』等が悄然と積み重ねてあるばかりで...
牧野信一 「余話」
...これでは折角の十三日だって要するに無意味だと思って悄気(しょげ)て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...Solon は悄然として亡命した...
森鴎外 「古い手帳から」
...けれど其(その)廻りを取巻いた人達は何も皆悄然として居るのではない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...この寒空を孤影悄然と歩いている様子をいぶかしげに打眺めて...
吉川英治 「三国志」
...悄々(しおしお)と列の中に交じった...
吉川英治 「私本太平記」
...悄然(しょうぜん)と帰りかけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...数右衛門は、悄然となった...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...樹の幹に悄然(しょうぜん)としている又八へ向い...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いつもに似ず悄然と...
若山牧水 「古い村」
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