...むしろその蒼白(あおじろ)い顔や華奢(きゃしゃ)な手の恰好なぞに...
芥川龍之介 「秋山図」
...恰度干潮で、川の水がすくなかった為に、我々は何度も飛び下りては、他の人々を助けて舟を押した(図169)ので、我々は文字通り、渡船賃をかせいだようなことになった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...男の子たちは恰度(ちょうど)休み時間で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...たつは反りかえる恰好になり...
外村繁 「澪標」
...すると診察所から紺(こん)セルの洋服を着た三十恰好(がっこう)の男が出て来て...
夏目漱石 「明暗」
...自分の臍を覗いて見る恰好(かつかう)なんてものは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは恰度、一万円であつた...
原民喜 「災厄の日」
...黄色一色で見る者の眼から涙があふれるほどの恰好をしてはならない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...恰度油絵のやうに収つてゐた...
牧野信一 「小川の流れ」
...私は恰もあまりに幸福な夢に襲はれた者がそつと自分の頬を抓つて見る如くに...
牧野信一 「剥製」
...恰で中世紀の海賊のやうに...
牧野信一 「冬物語」
...たいそうな恰好(かっこう)をした舅(しゅうと)が席に出ていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...田辺はどうだ犀星驚いたかと恰もこの群衆が田辺の所持品ででもあるように...
室生犀星 「洋灯はくらいか明るいか」
...棒切れという武器に似た恰好のものの暗示によって刺戟され...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...久慈のように電柱の蛙といった恰好で下からパリを見上げているものと...
横光利一 「旅愁」
...そして、抱き起された為か、その傷口から滾(こぼ)れ出る血潮が、恰度、その深紅の水着が、海水に溶けたかのように、ぽとり、ぽとりと、垂れしたたっていた...
蘭郁二郎 「鱗粉」
...其状恰も愁然(しうぜん)天に訴(うつと)ふるに似(に)たり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...恰(あたか)も彼七本槍(やり)を以て有名なる賤(しづ)が岳(たけ)山下余吾湖を見(み)るに似(に)たり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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