...猿を先祖とすることはエホバの息吹きのかかつた土...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...ボレアス(Boreas)(注三)は息吹きも暴し...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...春の息吹きがそよりとでもしたり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...この小曲には張りつめた情熱の息吹きがこもっていて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...すべてを害(そこ)ない凋(しぼ)ます死刑囚の息吹きのせいである...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...風の息吹きが長くなった...
豊島与志雄 「自由人」
...人間の息吹きが凝って一つの濛気となり...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...春の息吹きに曇ってるこの盲いた世界も...
豊島与志雄 「春の幻」
...僕の画面を死の息吹きで塗りつぶそうと思った...
豊島与志雄 「二つの途」
...作品といふ人力の息吹きのかゝつたものを作り出すためには...
中原中也 「芸術論覚え書」
...作家の口から出て来る息吹きのこもった言葉をきくであろう...
新美南吉 「童話における物語性の喪失」
...酒場のぼろピアノが軋(きし)むほどに熱い息吹きで奏きたてる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...まだ精霊どもの息吹きも漂わぬ...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...希望の息吹きの音もない...
北條民雄 「続癩院記録」
...雪の下から萌え上る春の息吹きが感ぜられた...
松濤明 「春の遠山入り」
...一すじの暖かい息吹きが彼の鼻孔へたちのぼつてきた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...それは熱い息吹きだった...
吉川英治 「私本太平記」
...異様な人影の息吹きが窺(うかが)われるだけのものだった...
吉川英治 「私本太平記」
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