...わたしたちの祖先はことごとくわたしたちのうちに息づいている...
芥川龍之介 「十本の針」
...殊に人工の文明の中にかすかに息づいている自然を愛した...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...生成のよろこびに息づいているながめだった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...明るさと眩(まぶ)しさに息づいているのです...
田中英光 「オリンポスの果実」
...数度の発疹に蒼白く横たわって息づいている...
谷譲次 「踊る地平線」
...モスリンの単衣の下に息づいている円みを持った肩の形や乳房のあたりを...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...ひっそりと息づいている...
久生十蘭 「あなたも私も」
...かすかに息づいている...
火野葦平 「花と龍」
...いま彼女の息づいている静かな呼吸に自分までが一種の快感さえ覚える...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...それほど重苦しく彼は息づいているのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...深く息づいているし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...音をつかんで音の息づいている生命の流れに従っていて...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...生きながら埋められた生命が無限の思いを惻々と息づいている口である...
宮本百合子 「女靴の跡」
...そこに真の人間の生活が息づいているものを...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いつか自身の光波を合わせて息づいている自分に心づいて更に更に愕きました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なお文化の底流に若い生命を息づいていることなど思えば...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...同じ土に息づいている以上...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ぞよぞよと息づいているのだ...
蘭郁二郎 「魔像」
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