...或時英文を作つて見せると――子規はどうしたと思ひますか?恬然(てんぜん)とその上にかう書いたさうです...
芥川龍之介 「正岡子規」
...他人が忠告しても本人は恬としている」伊藤を諷してそういったが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...而も、無為恬淡の、此時代は、到底久しく持続することを得ず...
高木敏雄 「比較神話学」
...恬然(てんぜん)と任地に赴こうとしたなどとは...
高見順 「いやな感じ」
...甚(はなは)だ恬淡(てんたん)に出来ていること...
谷崎潤一郎 「細雪」
...傍(はた)に迷惑をかけても恬(てん)として恥ぢないやうな...
田山録弥 「文壇一夕話」
...いかに恬然(てんぜん)として天職の名を容易に僣することであるか!ビヤンヴニュ閣下は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あまり恬淡過ぎるのに私は何となく顔負けして...
牧野信一 「風流旅行」
...署して「文政癸未孟春廿二日伊沢信恬識」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...第五の下に「一日信恬従先生避暑於墨水東江寺」と註し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...法諡を芳桜軒自安信恬(はうあうけんじあんしんてん)居士と云ふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...勝がどの位恬然(てんぜん)として世話をさせたかということが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...虚静恬淡(ノンシャランス)を説く老荘の思想に通ずるものをもっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...風潮に託して恬然(てんぜん)としている訳にはいかない...
山本周五郎 「新潮記」
...勝敗は時の武運あらかじめ勝つとはお引受け致し難い」と膠(にべ)もなく恬淡(てんたん)として云ってのけた...
吉川英治 「剣難女難」
...恬(てん)としてかえりみないような一事件があった...
吉川英治 「三国志」
...恬(てん)として...
吉川英治 「私本太平記」
...諸将は日頃から秀吉の恬淡(てんたん)を知っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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