...沈んだ恨めしそうな目でじっと叔父をにらめたと思うと...
有島武郎 「或る女」
...恨めしそうに赤星を見ながら...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...人々はただ恨めしそうに軒先をながめ暮した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...甚斎は恨めしそうな顔をして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...女史も妙子も恨めしそうに見送っているより外はなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...悦子が缶を恨めしそうに眺(なが)めながら云った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...砂が少しも濡れていない綺麗(きれい)なフンシとを恨めしそうに睨(にら)みながら...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...そのようなものをいただきに上ったのではござりませぬ」お君が恨めしそうにその二品をながめていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...恨めしそうに兵馬の後ろ姿を見てはいるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...恨めしそうな顔をして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...兄さんは……」清少年は、恨めしそうに、博士の顔をにらんだが、眼を窓の外へやると、思わず、「あッ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...慈母さんもまだ旧弊だ事ネー」文三はジロリとお勢を尻眼(しりめ)に懸けて、恨めしそうに、「貴嬢(あなた)にゃ可笑(おか)しいか知らんが私(わたくし)にゃさっぱり可笑しく無い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...またこの後(ご)の所を念を押したら、恨めしそうに、「貴君(あなた)は私をそんな浮薄なものだと思ッてお出でなさるの」ト云ッてくれるかも知れぬ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...瀟洒(しょうしゃ)な庭を少し恨めしそうに見やりながら...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...「伊吉でないか」伊吉恨めしそうに太郎左衛門を見る...
山中貞雄 「右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法」
...「……わ……わ……汝輩(われども)が二人で……コ……殺いたんぞッ……」二人は恨めしそうな眼付で...
夢野久作 「オンチ」
...蔵元屋は夜逃げ致し兼ねますまいて……肝腎要の金の蔓の娘が殺されたので御座いますから……」「うう――――むむ……」松倉十内は恨めしそうな白い眼で赤猪口兵衛を白眼(にら)み付けた...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...童子は恨めしそうに...
吉川英治 「三国志」
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