...恨めしそうにそれを拾った...
岩野泡鳴 「耽溺」
...恨めしそうな顔をヌーッとこっちへ出すといったのが定石なのであるが...
海野十三 「地球盗難」
...恨めしそうな顔でこちらを見上げた...
江戸川乱歩 「影男」
...甚斎は恨めしそうな顔をして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...少女の顔を見るなり恨めしそうに言った...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...大きな黒い眼は恨めしそうに彼を見すえていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「それは御無理ですよ」やはり恨めしそうに振返ったけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...それにしても先生のは少し削り過ぎやしませんか」と少し恨めしそうであったが...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...恨めしそうに天井を睨んでいたのである...
久生十蘭 「魔都」
...兄さんは……」清少年は、恨めしそうに、博士の顔をにらんだが、眼を窓の外へやると、思わず、「あッ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...悲しそうで恨めしそうで耻(はず)かしそうで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...彼女は只食いされた菓子や酒のことを――まだその勘定を払ってもらうというかすかな望みを持っていた菓子や酒のことを――いつまでも恨めしそうに考えていたんだからねえ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...瀟洒(しょうしゃ)な庭を少し恨めしそうに見やりながら...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...ハテナと見やると「恨めしそうに見えぬ眼を斑に開いて...
正岡容 「我が圓朝研究」
...弟は恨めしそうな目つきをいたしましたが...
森鴎外 「高瀬舟」
...「新宿駅まで……全速力だぞ……車内照明(ルーム)を点(つ)けないで……」運転手は札(さつ)を握ったまま恨めしそうに振り返った...
夢野久作 「暗黒公使」
...……そういえば貴方を犯人が見上げた眼付の恨めしそうで凄かったこと...
夢野久作 「二重心臓」
...恨めしそうに唇を噛んで...
吉川英治 「新書太閤記」
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