...さも恨めしげに歎いたは...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...葉子は涙に解けて漂うような目を恨めしげに大きく開いて黙って倉地を見返した...
有島武郎 「或る女」
...無情の嵐に搖落(ゆりおと)されて窓打つ音さへ恨めしげなる...
高山樗牛 「瀧口入道」
...いまさら恨めしげにその手錠をながめていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...かけがえが無いじゃありませんか」心から恨めしげに...
中里介山 「大菩薩峠」
...と恨めしげに甘ゆれば...
樋口一葉 「たけくらべ」
...昔尚侍がお志を無視して大臣へ嫁(とつ)いでしまったことまでもまた恨めしげに仰せられて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恨めしげに祖父の顔を見上げたが...
夢野久作 「名君忠之」
...千鶴子はあまり彼の話など聞いてはいない恨めしげな様子で箸を動かしていたが...
横光利一 「旅愁」
...恨めしげに見ているだけであった...
吉川英治 「大谷刑部」
...敢えて恨めしげに称えた...
吉川英治 「三国志」
...そう思って恨めしげに面(おもて)をあげた...
吉川英治 「新書太閤記」
...いとど恨めしげに家康を見あげて...
吉川英治 「新書太閤記」
...いとも恨めしげに見ていたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぶるぶると、尖った肩をふるわして、『この腕め、うろたえ者め』自分の腕を、恨めしげに、自分で打って、『あの時、この腕さえ、要らざることをしなんだら、同じながらも、あの刃先は届いたであろうに……...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「や?」と、驚く彼を、恨めしげに、「武蔵(たけぞう)さん、あなたは、この橋の名を、よもやお忘れではありますまいね...
吉川英治 「宮本武蔵」
...恨めしげなお通の眼が見える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...すこし恨めしげに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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